身に覚えのない“寿退社”に困惑、「円満に辞められる」と話す上司の意図とは
退職時は「会社にきちんと理由を伝えて承認してもらう」「諸々の手続きを進める」など、なかなか一筋縄では進まないことは多いですよね。特に初めて退職をする時には、戸惑いはつきものです。
今回、自身の退職エピソードを語ってくれたのは小枝由紀子さん(仮名・28歳)。自分の知らぬところで“おめでたい”話が勝手に進んでおり、思わず困惑してしまったんだとか。
自分の力で働いてみたいと退職を決意
制作会社のクリエイティブ職で6年間働いてきた小枝さんは、春からフリーランスとして独立することを決意します。
「それなりにやりがいを持って働いていたのですが、20代であるうちに自分の力でチャレンジしてみたくて退職することにしました。現状では会社に守られているし、もし結婚すれば夫に守られるわけで……。自分を武器にして戦えるのは今しかないと、やる気に満ち溢れた熱い想いを、まずは直属の上司に伝え、上層部にも話を通してもらうことにしました」
なぜか退職の理由が「寿退社」に…
同僚たちが辞める時に「説得させられた」と言っているのを聞いていたものの、思ったよりもスムーズに話が進み、何のトラブルもなく退職が決まった小枝さん。しかし、トントン拍子に退職の話が進むことに、違和感を覚えていました。
「何も言われることなく退職が決まり、『私の想いが伝わった、会社としても背中を押してくれているんだ』と安心していたのですが、どうやら退職の理由が“寿退社”で通っていたみたいです。その理由であればさすがに会社としては反対しづらいですよね」
確かに小枝さんには遠距離で長く付き合っている彼氏もいて、将来的に結婚の話をしていることも上司含め一部の社員には知られていたそうです。
「周囲から『寿退社おめでとう』『お幸せに』と祝福の言葉をかけられるたびに訂正しづらく、うまくその場をかわしていました。でも、本当の理由は結婚ではないので正直複雑な心境でした」