与えられたタスクに不満があるなら…

　一方、人間関係や社風は問題ないものの、与えられたタスクに不満がある場合はまた状況が異なるという。

「転職という選択肢もありますが、転職が最初の選択ではありません。やりたいことができずに悩んでいるけど、職場の人間関係や社風に問題がない場合にやるべき順番を説明します。

　まずは今の不満をノートに書き殴って、不満を成仏させ、すっきりした状態で上司や先輩に相談します。ただ単に結果が出ていないために『やりたいことがやれない』という可能性がありますので。次に異動です。『営業から経理に異動して仕事が楽しくなった』など、求められる適性が異なる職種に変わったおかげで才能が花が開くことは珍しくありません。

　そして副業。『やりたい』と思っていた仕事を副業でやって、『本当にやりたい仕事かどうか』『その仕事で成果は出せるか』を確認してからでも転職は遅くはないでしょう」

すぐに転職すべき会社と、残るべき会社

“やりたいこと”は置いておいて、早々に転職を検討すべき会社には特徴がある。「意義を感じられない、何年経っても同じ仕事内容、パワハラ・セクハラ・法令違反をしている、自分が体調を崩しているなどです」と、佐野氏は語る。

　また、下記に当てはまる場合は、逆に我慢してでも働き続けたほうが良いとのことだ。

・業界の中で尊敬されている
・職種の上流工程に進んでいる
・新規事業・新サービス・立ち上げが始まる段階にいる
・戦略変更や撤退などの『変わる』か『終わる』のフェーズにある
・小さい規模でも『つくって・売って・回収する』という商売の一連の流れに関わっている