「昔は今より口が悪かった」納言・薄幸に聞く、相方のこと、これからのこと
初めての著書『今宵も、夢追い酒場にて』(幻冬舎)を出版したお笑いコンビ「納言」の薄幸さん(@nagonmiyuki)。
「街ディスり漫才」で注目され、酒好き、タバコ好きのやさぐれ女性芸人として知られている彼女が、この本では芸人仲間と酒を酌み交わす日常をつづっている。インタビュー前編に引き続き、後編では、相方の話や子役時代のエピソードなどを語ってもらった。
相方のことを書くのが大変だった
――本を書く上で苦労したところはありますか?
薄幸(すすきみゆき):相方の安部(紀克)のことを書いている章があるんですけど、あそこはいちばん時間かかりましたね。薄い人間のことを書くのってこんなに大変なんだな、というのを改めて思いました。
――安部さんのあの面白さというか変なところって、まだあんまり世間にバレていないというか、伝わってないですよね。
薄幸:そうですね。テレビに出ているときには変人ぶらないというか、常識人ぶっちゃうので、ずっと隠れているんですよね。
――本の中には安部さんの変わっているところやヤバいところもたくさん書かれていますが、それがあんまり表には出ていない。
薄幸:あいつ、出したがらないんですよね。プライド高いんで。
コンビは怖くなって組んだ
――でも、コンビを組んでいるわけじゃないですか。最初から気が合う感じではなかったんですか?
薄幸:全然、気合わないですよ。最初、安部からコンビ組んでくださいって誘われて、1回断ったんですけど伝わっていなかったみたいで、勝手にネタを8本くらい作って送ってきて。この人、ちょっと話にならないなと思って、怖くなって組んだんです。これを断ったら何かされるんじゃないかと思って。
――それはたしかに怖いです。
薄幸:それですぐ解散するつもりだったんですけど、案外早くテレビに出られるようになったので、それでやっているという感じです。