ボールが浮いた状態でどう打つ!? ゴルフの“だるま落とし”を防ぐ寄せ方/三觜喜一
教える側の経験則や主観で語られてきた既存の指導法とは一線を画す論理的なレッスンで、YouTubeチャンネル登録者数40万人とゴルファーから絶大な人気を誇るティーチングプロの三觜喜一氏。「自身の集大成」と位置付けるゴルフレッスン本『誰も知らなかったゴルフの教科書』が発売された。そんな彼が『週刊SPA!』で1年半に渡って繰り広げてきた“誌上レッスン”をここに公開!
Lesson58 ボールが浮いたライでどう打つ!?“だるま落とし”を防ぐ寄せ方
【前回を参照】⇒Lesson57
前回「ゴルフの最難度ショットで意識すべきコツ」、前々回「アプローチがグンとラクになる思考法」とお伝えしたとおり、ボールが沈んだ状態(ライ)から球を上げるアプローチは究極に難しいですが、ボールが浮いていればやさしいとも限りません。
確かに打ちにくくはないけれど、ボールの下にある“空間の幅”を読み違えると、距離が合わないだけでなく大きなミスにつながります。浮いているようで沈んでいるとトップしやすく、逆に浮きすぎているとヘッドがボールの下を潜って“だるま落とし”になりがち。打つ前には、ボールがどれくらい浮いているのかをしっかりと把握することが絶対条件です。
ボールが浮いたライでだるま落としを防ぐポイントは「下から上へ」スイングすること。ヘッドを上から入れようとするから下を潜ったりフェースの上に当たったりするわけで、下から上に振ればいくらフェースを開いてもだるま落としにはなりません。
インパクトで「カツーン!」と乾いた音がする
もちろん、正確に言えばヘッドがボールの下、つまり地面側から入ることはあり得ないので、フェースにボールを載せるイメージでインサイドから振り上げ、ボールだけをクリーンに運びます。
これができるとインパクトで「カツーン!」と乾いた音がします。一瞬「トップ!?」と思うけれど、フェースでボールをヒットした音だから飛びすぎない。サラッと打つ感じになるのでターフも削れません。このように振るとフォローが大きくなりますが、いいライからのアプローチは、おしなべてフォローで距離感を出したほうが寄ります。