ゴルフのパッティングで覚えるべき大前提「常に一定の強さで打つ」/三觜喜一
教える側の経験則や主観で語られてきた既存の指導法とは一線を画す論理的なレッスンで、YouTubeチャンネル登録者数40万人とゴルファーから絶大な人気を誇るティーチングプロの三觜喜一氏。「自身の集大成」と位置付けるゴルフレッスン本『誰も知らなかったゴルフの教科書』が発売された。そんな彼が『週刊SPA!』で1年半に渡って繰り広げてきた“誌上レッスン”をここに公開!
Lesson50 芝が重い日、強くパットするのは大間違いです!
【前回を参照】⇒Lesson49
前回お話ししましたが、ラウンド直前の練習グリーンではまず「何も考えずに心地よく打つことから始める」のが大切。この習慣がつくと、朝イチにこうして打った際に転がる距離が安定してきます。
私の場合、平らなラインで歩測12~13歩の距離。それより転がればグリーンが速く、転がらなければ重い(遅い)と判断します。前者なら通常より転がる日、後者なら転がらない日となるわけです。
仮にグリーンが重い日のラウンドでは、この基準にのっとって転がらない前提でラインを読み、タッチを出すことになりますが、そこで絶対に守らなければならないことがあります。それは、重いからといって強めに打とうとしないことです。
打つ強さは常に一定に保つ
「重いのに強く打っちゃダメ!」とは、ややこしく聞こえるかもしれません。具体的に言うなら、パットの強さを調整しようとするのではなく、実際のカップの先に目標を設定して打つべきなんです。
例えば上の写真のような状況で、グリーンは重めだったとします。このとき、1ヤード分強く打つのではなく、1ヤード先にカップをイメージし、そこに向かって普段通りにストロークすべきなんです。逆に、グリーンが速い日は、実際のカップよりも手前に狙いを定めて打てばいいのです。
「重いから強め、速いから優しく打つ」ではストロークがその場しのぎになって自分の感覚が生かせません。つまり、小手先で強弱をいじろうとするのではなく、目標を変えてパットすべき、ということです。グリーンが重めであれ、速めであれ、とことん自分を変えずにストロークすることが安定したパットの絶対条件です。