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若者は“努力アピール”をしがち?隠すのが美徳?世代間ギャップの背景を識者に聞く

学び

同調圧力が「(笑)」をつけさせる

同調圧力

 ところで、海外とは打って変わって、なぜ他人に対してどのように受け取られるのかを気にしてしまうのだろうか。

小学校からずっと教室内でそういった空気や同調圧力に晒されて生活してきたことが挙げられます。頑張りや努力を隠していると、『1人だけ目立とうとしてるの?』『みんなで足並み揃えようよ』という他者の心の声が勝手に聞こえてしまがち。その見えない妄想に苛まれ、“周囲の反応”を気にした結果、(笑)をつけて配慮しているのでしょう

 加えて、子供・若者の心理は、大人社会を反映したものです。大人達も周囲の視線を気にしているため、子供・若者も周囲の目線を気にせざるをえない空気を感じ取っているのではないでしょうか

今後も同様の傾向が続くか

 最後に、今後は頑張りを素直に口にする若者は増えるのか聞くと、「しばらくはこの傾向が強まると思います」と金間氏は予想する。

「私が研究としてお付き合いしている小中学校の先生から聞くと、周囲を気にする児童・生徒は多いそうです。そのため、(笑)を語尾につけながら素直に頑張りを口にする若者は増えていくのではないでしょうか」

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 取材を通じて現代の若者の心理が見えてきた。周囲の視線を気にしすぎることは問題な気もするが、努力や頑張りを口に出しやすい風潮ができているのは、良い流れではないか。頑張った人に「頑張ったね」と言える社会になってほしい。

<取材・文/望月悠木 編集/ヤナカリュウイチ(@ia_tqw)>

【金間 大介(カナマ ダイスケ)】
金沢大学 融合研究域融合科学系 教授、東京大学 未来ビジョン研究センター客員教授。北海道札幌市生まれ。横浜国立大学大学院工学研究科物理情報工学専攻(博士)、バージニア工科大学大学院などを経て2021年より現職。主な著書に『イノベーションの動機づけ:アントレプレナーシップとチャレンジ精神の源』(丸善出版)、『イノベーション&マーケティングの経済学』(共著、中央経済社)など

フリーライター。主に政治経済、社会問題に関する記事の執筆を手がける。今、知るべき情報を多くの人に届けるため、日々活動を続けている
Twitter:@mochizukiyuuki

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