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格差が広がる「消費増税」をしたがる国のウラ事情。なぜマイナンバーを活用しない

コラム

経済成長すれば貧富の格差は縮まる

たばこ

高橋洋一『財務省、偽りの代償 国家財政は破綻しない 』(扶桑社新書)

 以前、話題に上ったトマ・ピケティ氏の著書『21世紀の資本』の解説本を筆者は書いたことがある。ピケティ氏の著書に書いていたが、第二次世界大戦後、一時期格差は縮小したが最近また拡大しているという。歴史的に見ると、だいたい格差は広がるものだし、広がりやすいのは事実だ。

 お金持ちほどより富めるようになるから、結果の平等というものはない。だが、経済成長すれば貧富の格差は縮まる。なぜなら貧困層の人でも所得が上がるからだ。これは日本だけではなく万国共通だ。

 経済成長しさえすれば、下の層の人が上の層に上がってくる。みんなが稼げれば貧富の格差は縮まる。逆に経済成長しないと、稼げる人間はもっと稼ぐが、稼げない人間はもっと稼げなくなるという悪循環に陥る

経済成長すれば格差は縮まるがゼロにはならない

「アベノミクスで富める人は富んだが、下の層は何も変わっていない」などと批判する人がいる。それはアベノミクスの成長が、1970年代の高度経済成長に比べれば大したことないからだ。

 昔の高度経済成長のように、みんなの所得が上がって一億総中流みたいな状況になれば、下の層の人も上の層に上がってくる。そういう意味で格差が縮まりやすい。といっても上がり切るのは現在の世界では難しい。全体的に高度経済成長の時代が終わっているからだ。

 ただしアベノミクスはそれでも成長したほうだから、データを見れば、世界の国と比べても格差はそう広がっていないことがわかる。そう主張すると、左翼系の人は嫌がるだろうが、厳然たる事実だ。すごく経済成長すれば格差は縮まるが、やはりゼロになることはない。その状態から格差を縮小するのが大変で、累進課税制度でしかやりようがない。

財務省、偽りの代償 国家財政は破綻しない

財務省、偽りの代償 国家財政は破綻しない

なぜ財務省は、「日本経済が破綻する」と言い続けるのか?なぜ「緊縮財政」「増税」を言い続けるのか?データを重視した数量理論を展開する髙橋洋一氏が、得意の理詰めの論法で財務省の主張を論破する!

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