山下達郎の偽物まで!空前のレコードブームで「総額500万円の買取も」
一軒のレコード買い取りで500万円に
――ほう、ジャズだったらどうでしょうか?
小椋:ジャズだったら、モダンジャズですね。やっぱりマイルス・ディヴィスなどの定番どころが期待できます。ブルーノートレコードから出ている1500番台、4000番台のオリジナル盤は全部高いですね。もしかして、実家のお父さんがジャズ好きでこのあたりを集めていたら、買い取りで数百万円いく可能性がありますね。私が覚えてるのでは、一軒の買い取りでジャズの廃盤まとめて400~500万円っていうのがありました。
――それは実家を探してみる価値がありますね。やっぱりポイントしては?
小椋:初回のオリジナル盤であること。そして日本国有の文化である帯。そして歌詞カードの付属品などがマスト。完璧じゃないと値段がつきません。
実家にあるレコードに値段はつくか?
――今日、私も実家にあるレコードを持ってきました。ユーミンの『ユーミン・ブランドPART2』(1979年の編集盤)、スクエア(T-SQUARE)の『MAGIC』(1981年のスタジオアルバム)ですが、どうですか?
小椋:ユーミンだと荒井由実時代の『ひこうき雲』(1973年)でジャケットにアルファレコードのマークが入ったものが高額盤で有名です。スクエアも、数年前より値段は高騰傾向ですが、まだそこまできているという感じはありません。
――なかなか難しいですね。森高千里のアルバム『見て』(1988年)の値段が上がっているのはなぜですか?
小椋:CDに移行期の1988~1989年のものはあまり作ってないので、高いんですよ。希少性がある。忌野清志郎さんだったら、ほとんど出回わらず廃盤になったザ・タイマーズの『不死身のタイマーズ』(1995年のライブアルバム)ですね。ヌードジャケットで有名な作品でもあります。希少性があるものはやっぱり値段が上がっています。
=====
レコードの価値はやっぱり帯と付属品が重要。あと復刻版、再発はダメ。そして海外人気がモノを言う世界。もう一度実家を探してみようと思った。
<取材・文・撮影/谷亜ヒロコ>