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年に売上5億円超「歌舞伎町No.1ホスト」に聞いた、究極の“人間関係術”

ビジネス

お客にゴマをすったり、繋ぎ留めない理由

 仮に1000万円使うお客様がいても、翌日には1億持円ってくるお客様が来る、それが歌舞伎町です。女性にゴマをすることも、繋ぎ留めるためやり取りを続けることも、まずありません。

 リピートしてくれるお客様に対しては、精鋭部隊に組み込むかどうかを見極めます。そのために、来店3回目までにお客様のキャパシティを把握します。日払い制の仕事をしているお客様から「仕事が終わった」と連絡が入れば、「今日はいくら稼いだの」と平気で聞きますし、月給制のお客様なら、1回の予算を聞いておけば、1回10万円×月3回≒30万円のように、月の予算を把握できます。

 煽ってお客様に無理強いをさせるホストは多いですが、俺は違います。負担できる範囲のなかで、最大限楽しくホスト遊びができる方法をお客様と一緒に考えて提案もします。

まずは自分からお客様をもてなす

降矢まさき

売り上げ日本一を達成した一夜。男は歌舞伎町の伝説になった

 足繁くお店に通ってくれるお客様には、マメさも肝心です。特に精鋭5人はお店で接客をしない代わりに、プライベートの時間で極上のブランド体験を与えていました。

 毎日の連絡は当たり前で、出勤前のモーニングや、昼休みにランチに一緒に行って笑顔でお客様を仕事に送り出したり、仕事で疲れてたら、10分でも会う時間をつくってフォローしたり。男女の色恋ではなく、自分がホストとして大切にされたかったから、まずは自分からお客様をもてなすという気持ちが強かったです。

 このようにして、推し活ではないですが、お客様が俺を応援してくれる関係性を少しずつ構築。年間売り上げNo.1など、ホスト・降矢まさきのブランド価値が高まり、それに呼応して客単価が徐々に上がっていきました。

 ただ、売り上げが伸びるほど、新規のお客様からの送り指名や場内指名も増えます。少数精鋭部隊の5人の入れ替えも激しく、戦略的かつ合理的に切って組み込んでの繰り返しです

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