トイレのハンドドライヤー利用再開はいつ?苦境のメーカーに聞く本音
やっぱり大事なのは「手洗い」
ハンドドライヤーの利用者として、私たちは何に気をつければ良いのだろうか。
「とても簡単です。すでにやっていただいていると思いますが、使う前にきちんと手洗いをしていただくことです。きちんと手洗いをして、きちんと乾燥をすると、消毒用のアルコールの効果も高まるんです。
手洗い後の濡れた手に噴霧すると、アルコール濃度は41%にとどまるため、消毒の効果が期待できません。しかし、ハンドドライヤーなどで手をきちんと乾燥させた場合では、濃度は65%になり、相応の効果が期待できる試算結果が出ています」
衛生強化モデルも発売
最近ではトイレで濡れた手を振り払うような仕草や、ズボンなどで拭き取っている姿を見かける機会が増えた。それも踏まえれば、ハンドドライヤーはむしろ感染リスクを下げるとも言えるだろう。
さらに毛塚氏は「これまでは手の乾燥だけでしたが、2021年6月にウイルスを抑制する機能を搭載した衛生強化モデルを発売しました。この商品は、東京大手町のオフィスビル常盤橋タワーや、羽田空港の国内線ターミナルにも設置してありますよ」と話す。
コロナが拡大していった際には、槍玉に挙げられたハンドドライヤー。今に至るまで使用が制限されているのは、良くも悪くも潔癖な日本だからこその状況なのかもしれない。いち早い再開によって、濡れた手の所在を気にする日が訪れてほしい。
<取材・文/Mr.tsubaking 編集/ヤナカリュウイチ(@ia_tqw)>