恋バナが地雷。大好きな母親が「疎ましい存在」となっていくまで
きょうだいが多い人からすると、親からの愛情が一心に注がれるであろう「ひとりっ子」を羨ましく思ったことは1度や2度はあるでしょう。しかし、ひとりっ子はひとりっ子ならではの悩みがあるんだとか。中国地方に住む竹谷百合さん(仮名・28歳)は、大好きな母親が「疎ましい存在」となっていく様子を目の当たりにしたといいます。
「姉妹みたい」な母親との関係
「『姉妹みたい』と言われるくらい、母とは親密な関係でした。周囲からはいつも羨ましがられていましたよ」
いつどんな時でも家族から大事にされていて、「仲の良すぎる家族」として地元では目立つ存在だったそうです。一人娘は過保護に扱われるイメージがありますが、竹谷さん的にはうまい具合にバランスが取れていたんだとか。
「高校の卒業旅行は友達同士で沖縄に行かせてもらいましたし、大学在学時には短期留学にも行かせてもらいました。周りの友人と比較しても、わりと自由にやりたいことをやっていたと思います。我ながら非常に恵まれた環境でしたね」
恋バナになると母親の態度が一変…
しかし、ひとつだけ“地雷”になる話題がありました。それは……。
「恋愛のことになると目の色を変えて執拗に詮索してくるんです。ずっと女子校だったんですけど、共学の大学に進学した時からどうも様子がおかしくなって……」
友達感覚で接している母娘であれば、恋バナのひとつやふたつはするもの。でも、好きになった人や彼氏の話になると突如高圧的になり、「どんな人なのか」「仕事やアルバイトは何をしているのか」「実家はどうなのか」など、目の色を変えて根掘り葉掘り聞いてきたそうで……。
「どんどんエスカレートしていき、しまいには『外泊は禁止』『彼氏と旅行に行くのは年に1回まで』というルールまでできました。もちろん衝突することもありましたけど、当時の私は母の言葉は絶対でした。厳しい制約も心配の裏返しなのかな……と思っていたので、受け入れざるを得ず、結局彼氏ができてもいつもすぐに破局していました」