「住みたい街」で大宮が躍進。交通・食事の魅力を地元不動産店に聞く
住んでみて初めてわかる魅力は?
2021年までのランキングでは、長年にわたって横浜・吉祥寺・恵比寿がTOP3を独占していたが、大宮がその牙城を崩したと言える。さらに、2位の吉祥寺にも肉薄しており、来年以降への期待も高まる。そこで小林さんに、1位の横浜にはない大宮の魅力を、実際に住んでみて「感じたこと」として語ってもらった。
「横浜は坂が多いですよね。一方で大宮は町が平坦。関東平野の真ん中なので坂道がほとんどなくて暮らしやすいんですよ」
健康に過ごしているうちは負担に感じなくとも、長く暮らそうと考えるなら平坦な街のほうが先々も安心できる。そんな背景があってか、埼玉県は自転車の保有率も日本一(自転車産業振興協会調べ)。さらに小林さんは「埼玉県は日照時間も日本一(都道府県格付研究所調べ)で、晴れの日が1番多いんですよ」とアピールした。
大宮のウィークポイントはやはり…
魅力は十分に伝わってきたが、実際に暮らすとなればウィークポイントも知っておきたい。大宮の課題について、小林さんは次のように話す。
「道路事情ですね。車の台数に対して車線数が少ない道が多くて、渋滞が発生しやすいです。特に、大宮から最寄りの高速道路のインターチェンジである岩槻ICまでは、幹線道路が1本通っているだけなのでかなり混みます」
確かにマイカー族にとっては頭が痛い問題ではある。仮に暮らすことになった場合は、時間に余裕をもって出発することを心掛けなければならなそうだ。
横浜や吉祥寺のような派手さはないが、その魅力が徐々に知られてきた大宮。小林さんは「最近大宮駅東口に大きな複合施設もオープンして、6月までテナントが増えていくので、これからもっと便利になると思いますよ」と、未来への期待も込めた。
オシャレさやステータスも加味されているように感じる横浜・吉祥寺・恵比寿に比べ、大宮は「住みやすさ」に特化している。地道に長く暮らすにはうってつけの街であるように感じた。
<取材・文/Mr.tsubaking 編集/ヤナカリュウイチ(@ia_tqw)>