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「バカリズムさんが好きすぎる」31歳“塾講師芸人”が語る、R-1優勝の野望

暮らし

アイドルの現場は「年間100現場以上」通う

寺田寛明さん

――年間100現場以上通うほどハマっている「アイドル」も、最初はバカリズムさんの番組がきっかけだったとうかがいました。いま、寺田さんイチオシのアイドルについて教えてください。

寺田:楽曲が好きで、現場に長く通っているのは「PANDAMIC」ですかね。他には、ピアノロックがベースになっており、アイドル好きだけじゃなく音楽好きな人にもオススメしたい「Ringwanderung」、解散してしまいましたが、“野球”をコンセプトにユニークな楽曲を歌っていた「絶対直球女子! プレイボールズ」も好きでした。基本的に、アイドルは楽曲重視でハマることが多いです。

 あとは、ちょっと変というか、個性的なメンバーがいるユニットも好きですね。「situasion」というユニットに西野愛望さんという方がいて、彼女がただネットニュースを読み上げるだけの「西野ちゃんニュース」という配信をやっているんですけど、とにかく活字の音読が下手で。“かぎかっこ”を知らず、「お話マーク」と言ったり……。わざとでは絶対にできない間違え方をするので、すごいコンテンツだなと思いました。

ネタには文法的な正しさを求めていない

――正統派の可愛いアイドルよりも、個性豊かな面白いアイドルが好きなんですね。

寺田:自分の中で、「可愛い」と「面白い」の感覚って結構近いと思っていて。顔がすごく可愛い子にはそこまで惹かれなくて、どちらかといえば、トークの中でちょっと変なことを言ったり、言葉遣いが独特だったり……。そういった、ちょっと“変”な要素が、僕的には「面白い」であり「可愛い」でもあるんですよね。

 たとえば、今年のR-1で披露したネタ「始まりの歴史」は、まず「変な提案をする人」がいて、それに対して周りの人が冷たいツッコミを入れるという構図なんですけど。提案する人は、自分の思いつきを100%良かれと思って周囲に伝えているんです。それってちょっと「可愛い」じゃないですか(笑)。

 その可愛さを文字で表現するときに、あえてひらがなを使って柔らかい雰囲気を出したり、逆に難しい漢字を使って「ゴツさ」「怖さ」を出すこともあったり。

 また、「すごい早い」って言葉は形容詞が2回続いているので文法的には間違いなんですけど、「すごく早い」よりも、なんとなく語感が可愛くて、面白い。僕は塾講師ですが、ネタには文法的な正しさを求めていなくて、それよりも「文字ってもっとこういう面白い使い方があるんだよ」ということを伝えていけたらと思っています。

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