どうでもいいLINEと電話が鳴り止まない。26歳女性が同僚と距離を置いた“納得の理由”
「どうしても聞いてほしい」行動がエスカレート
紗羅さんの行動は、さらにヒートアップ。ひどいときには平日や休日の夜遅くに電話がかかってきて、「どうしても聞いてほしい話があるんだけど」と言われ会ってみると、「気になっている人から連絡があった」「気になる人に褒められた」など、緊急性のないことばかり。
「当時、紗羅が気になる人は同僚だったので、会社で話すのは難しい。そういう気持ちは理解できました。でも、化粧を落として部屋着でリラックスしているなか何度も呼び出されるのはツライです。だから、『夜遅くや早朝に呼び出すのはやめてほしい』と伝えたのです」
そして、「LINEならともかく、電話してくる時間は考えてほしい」ともやんわり伝えます。するとその日から電話や呼び出しはピタリと止まったものの、夜中にLINEの嵐。通知音が鳴らない設定にして朝を迎えると、会社では紗羅さんの質問攻めが待っているのです。
「職場で会うとすぐに『LINE見てくれた?』から会話がはじまり、『話したいことがあったから何度もLINEしたのに、何してたの?』と責め立てられ、しんどく感じるようになっていきました。LINE通知音の幻聴も聞こえ始めて、限界だと思ったのです」
心を鬼にしたことでLINEの連絡は激減
そして濱本さんは、紗羅さんのヤル気やテンションがアップすることに恐怖を感じるようになっていったと言います。ただ、同じ職場で席が隣ということもあってキツくは言えず、「ゴメン! 彼氏ができて、夜中の連絡とか嫌がる人だから」と苦肉の策で距離をとることに。
「最初は、これまでと同じように夜遅くや早朝にLINEの連続メッセージなどもありましたが、私も心を鬼にして無視し続けたことで紗羅からの連絡は激減。そのうちプライベートな時間の連絡はなくなって、とくにトラブルもなく、いまでは会社で話す程度になりました」
適切な距離を置いているいまのほうが、よい関係に思えると言う濱本さん。紗羅さんのように、自分では普通の行動が誰かの迷惑になっている可能性もあります。時々は自分の行動を振り返り、友達と適切な距離を保っているかもチェックしておきたいものですね。
<TEXT/山内良子 イラスト/本田しずまる(@hondashizumaru)>
-[私の周りの迷惑な人]-