コロナ禍にあえて海外渡航する人たちの本音「母親に泣きながら止められた」
授業がすべてオンラインになると知り…
もともとは、2020年中に入学試験を受ける予定だったという佐々木さん。しかし受験前にオンラインガイダンスを受けたところ、授業がすべてオンラインだということが分かった。「早く渡米したい」という気持ちは強かったものの、1年延期して2021年に受験することを決めた。
「せっかく海外へ行って勉強するのに、授業がオンラインのみなのは、もったいないと思いました。オンラインガイダンスでは、2021年度からはオンラインとオフラインのハイブリットで授業を実施する予定だという話もしていたので、翌年に持ち越すことにしました。1年延期したことで英語を学ぶ時間も増えたこともあり、無事に合格することができました」
ワクチン接種は所要時間10分
アメリカに入国するには、2回分の新型コロナワクチン接種証明書と1日以内に受けたPCR検査の陰性証明書が必要だ(2022年2月現在)。佐々木さんはすべてクリアして入国することができた。現地ではどのような生活を送っているのだろうか。
「『アメリカ人はマスクをしない』という報道がたびたびありますが、LAではマスクしている人のほうが多いです。飲食店の中には、入店するために2回分のワクチン接種証明書の提示を求めるところもあります。だから留学生にとってワクチン接種証明書は、パスポートと同じくらい外出時に欠かせないものになっています。
オミクロン株で感染者はふたたび増えていますが、ロサンゼルス州の行政は、日本のようにレストランの営業制限や外出制限をするというよりは、1人ひとりがコロナ対策を万全にできる体制を整える努力をしているように思えます。
例えば、ワクチンのブースター接種は薬局で所要時間10分程度で受けられますし、所属やビザの証明も不要。学校や街の各所で無料のPCR検査が受けられることから、気軽にセルフチェックができます」