部屋が散らかるのには理由が。「片付けられる人」の心理をプロに聞く
あまりに思いつめると心に悪い影響も
「うつ病は怒りの内向と言われていて、外に出すはずの怒り(「嫌な気持ち」も「怒り」と同義です)をため込むことが一因とされていますからね。『片付けるのは嫌だな』『めんどくさいな』という素直な気持ちを押さえつけてはいけません。
そのため、『努力で片付けをしよう!』という心の持ちようはあまりおすすめできませんね。片付けをしないのは、片付けが嫌だからです。嫌なことを、根性で自分に言い聞かせるのは悪手。片付けができるようになるどころか、逆効果を招きます」
筆者自身も「片付け」は生活アクティビティの中でも有数の嫌なことなので、行う際は無理くり自分を鼓舞して、追い込みます。そして、毎度信じられないくらい疲弊する、という流れを繰り返していました。「他の人はみんな片付けているんだから!」と言い聞かせ、弱音を抑えつけていました。
「しなきゃ」じゃなく「しよう」
しかし、自分を追い込むのを止めることができたとて、それだけだと部屋は散らかったまま。どのように心がければ、部屋を片付けることができるのか……。
「『片付けるのは嫌だ』という気持ちを認めてあげてください。嫌でいいんですよ。他の人は関係なく、あなたは片付けが嫌で、辛くて、めんどくさい。その気持ちを味わって、ふーっと呼吸に乗せて吐き出してみてください。
心の気持ちって、吐き出したら案外楽になるものですよ。あとは、『言葉を変えてみる』という方法もあります。『片付けしなきゃ!』ではなく、『片付けしよう』。自分に義務を課すような『しなきゃ』より、『しよう』の考え方の方が動きやすくなるはずです」