東出昌大の「養育費3万円」報道で考える、養育費のカラクリ
一般人の養育費の相場は?
では、一般人の養育費の相場がどの程度か。厚生労働省が平成28年度に行った「平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告」 では、1か月分の養育費の平均は母子家庭で4万3707円、父子家庭で3万2550円という結果でした。
なお、芸能人のように養育費を渡す側の仕事が自営業の場合は、会社員に比べて相場が2~3割ほど高くなります。前述の調査では、芸能人・有名人と一般人で養育費の金額に大きな差がありましたが、これはどうしてでしょうか。察しのいい皆さんならお気づきかと思いますが、簡単にいうとそれは「収入の高さの違い」です。
つまり、上記にあげた有名人の皆さんは、収入が圧倒的に高いので、養育費の金額も一般人より遥かに高いのです。
そもそも養育費って何? 計算方法は
もう少し細かく説明すると、実は養育費の金額は次の3つの要素で決まります。
【養育費の金額となる3要素】
・子どもを育てる親と育てない親のそれぞれの収入
・親の仕事が自営業か会社員か
・子どもの人数と年齢
また、そもそも養育費とは、「子どもの養育に必要な費用」であり、「子どもが親と同じような暮らし」ができるように金額が決まるものです。つまり親の収入が少なければその金額も少なくなりますし、子どもを育てる親権をもった親が、養育費を払う義務のある親権を持たない親よりも収入があれば、さらに養育費の金額は少なくなります。
なお、実際の金額の設定については、裁判所が定めた「養育費算定表」を基準にすることが多いです。