ブレンドの組み合わせの数は膨大に

「root C MATCH」を実際に使った結果、筆者とマッチしたものはコスタリカ ラ・サメというコーヒーだった。酸味と苦味のバランスがちょうど良いと感じた

「これで自分の口に合わなかったら『高いだけであまり美味しくないよね』となってしまいます。喫茶店やカフェならバリスタがお客様に合ったコーヒーをおすすめするかと思いますが、root C にはそういったレコメンド機能があるのです。最初は弊社のバリスタが用意した質問によるパターンマッチになります」

　自分の好きなコーヒーが定まればルーティンが決まってくるようだ。

「3回くらいまで使えば、かなりの精度で『大変満足』という回答になる傾向にあります。それでも合わなければ現在root C で提供しているコーヒーではお口に合うものがないかも知れませんね。とはいえ、この『root C MATCH』は、メニューが増えてくるほど効果を発揮するものです。例えばブレンドなど提供できることになれば、組み合わせの数は膨大になります。その時にぜひ活用してもらいたいサービスになると思っています」

AIを理解していなくても利用して

アプリ画面

　ちなみにAIについて理解していなくても、利用には問題はないのだろうか。

「AIがわからないと言っている人も、日常的にスマートフォンを持っていると思うのですが、このroot Cは単純にアプリを入れて、欲しい商品を欲しい時間に買いに行けば手に入るサービスです。AIを理解しているか、していないかは関係なく、ただ質問に答えて出てきたコーヒーをおすすめしているだけなので簡単に利用できます。root C MATCHはおすすめだけを提案するだけではなく、一度飲んだ後に感じたコーヒーに対する評価を収集することで、より高精度に利用したほうがおいしいと感じてくれるであろう味を推定しています」

　現在の設置場所はJR新橋駅南改札と、神田駅と秋葉原駅の間にある商業施設「マーチエキュート神田万世橋」のみ。今後の出店計画については「何台増やすかは非公開ですが、いろいろな引き合いがありますので、2021年秋口から徐々に増やしていく予定です」と答えた。