10巻以下で楽しめる「完結済みマンガ」5選。大型連休のステイホームに
「新しい生活様式」が始まって2年になりますが、今年もまだまだステイホームが続いています。「せっかくのおうち時間、この機会にじっくり30巻以上の長編マンガを読もう!」と思っても、「やっぱり途中で疲れそう……」と思って手に取るのをやめてしまったりしませんか。
2021年9月現在、国内最大級の品揃えである累計約120万冊のマンガや書籍を配信する、総合電子書籍ストア「ブックライブ」より、普段からマンガを読む人はもちろん、マンガをあまり読まない人でも親しみやすい、20~30代におすすめ「10巻以下で思いっきり楽しめる完結マンガ」をご紹介します。
1:泥臭いジャズの魅力に、深い感動を味わえる
『BLUE GIANT』(全10巻)
作者名:石塚真一
出版社:小学館
主人公は仙台に住む高校3年生・宮本大。中学生のころ、友人に連れられたジャズ喫茶で生演奏を聴いたことをきっかけにジャズの虜になり、川原でサックスを吹くことを部活後の日課にしています。楽譜もなければ演奏仲間もおらず、彼はたった1人で即興の演奏を何年も、何年も続けています。彼を突き動かすのは「世界一のジャズプレーヤーになる」という目標。
「ジャズマンガ」と聞くと、スタイリッシュな印象を受けるかもしれません。作中で大が仲間に「(ジャズをやるなんて)そんなオシャレなヤツだったのかよ?」と言われるシーンも。しかし一般的なジャズのイメージとは裏腹に、大の目指すジャズとは泥臭く、熱くて激しい音楽。
大のジャズへの熱量が周囲の人たちの心を動かしていくにつれ、自分も大のように一心不乱に夢や目標を追いかけたい! と、読者である我々の気持ちをも奮い立たせていきます。全10巻という読みやすさながら、深い感動を味わえる作品です。
※この後のシリーズに『BLUE GIANT SUPREME』(全11巻)、『BLUE GIANT EXPLORER』(2021年9月現在、3巻まで配信中)が続きます。
2:あの“宿敵”が直面!「中間管理職」の苦悩
『中間管理録トネガワ』(全10巻)
作者名:福本伸行/萩原天晴/橋本智広/三好智樹
出版社:講談社
マンガ史に輝く傑作ギャンブルマンガ『賭博黙示録カイジ』にて、「金は命より重い…!」の名言で知られ、主人公・カイジの宿敵として圧倒的な存在感を示した利根川幸雄。
しかしその実態は、大勢の黒服(部下)を束ねる幹部でありながら、カイジたち多重債務者に命がけのギャンブルを仕掛けた「帝愛グループ」の総帥・兵藤会長のご機嫌を、常に最も身近で気にしなければならない、いわば中間管理職。そんな利根川の「中間管理職」としてのサラリーマンの苦悩を描いたスピンオフマンガです。
上司(兵藤会長)の気まぐれに振り回されたり、ミスで部下からの信頼をなくしてしまったり、そしてその名誉挽回に奔走したりするなど、「カイジ」本編の利根川の姿からは想像もつかない「サラリーマンあるある」には共感しかありません。基本的に1話完結で、働き詰めの日々に疲れたビジネスパーソンの息抜きにぴったりのマンガです。「カイジ」本編を読んでいなくても十分に楽しめます。