ジョニー・デップ主演映画に水俣市「後援拒否」。その真相と撮影秘話
映画のラストが変わるかもしれない?
水俣市の後援拒否や、コロナ禍で上映延期の災難に巻き込まれた映画『MINAMATA―ミナマタ―』。世界で最初に公開されたのは、去年2月に行われたベルリン映画祭でした。その時に日本人エキストラの方々がベルリンに集結。
「残念ながら私は仕事で行けませんでしたが、完成した映画をいち早く観た彼らが、どんなラストシーンだったかを教えてくれました。その後、今年の5月に行われたセルビア映画祭で私も映画を観ましたが、ラストシーンが聞いていたものと違ったんです。
個人的にはコロナ禍で上映が延期になり、おそらく細部の再編集やラストシーンの再構築を行なったのではないかと推測しています。もしかしたら、日本バージョンのエンディングがあるかもしれませんよ(笑)。ただ、映画は本当に良くできていて、制作陣の情熱が伝わる素晴らしい作品に仕上がっていますので、ぜひ、映画館で観てみてください」
セルビア映画祭で上映された際、普段ならエンドロールを観ないセルビア人が「映画館の階段で立ち止まって観ていたのには驚いた」と平野氏は語ります。水俣病という日本の公害を海外の人たちはどう見たのか。今から上映開始が待たれます。
<取材・文/大川藍>
【平野達也】
セルビアちゃんねる代表。現在在10年目。学生時代を首都ベオグラードで過ごし、若者目線でセルビアを紹介中。Youtube「セルビアちゃんねる」では、今後も日本とセルビアの架け橋となるべく、現地の情報やホストタウンとの交流の情報などを配信