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須藤元気に聞く、日本を豊かにする方法「政治家になるために格闘家になった」

ビジネス

積極財政の必要性に気付いたキッカケ

書籍

中野剛志著『目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室【基礎知識編】』(ベストセラーズ)

――大学院で積極財政の必要性を学んだのですか?

須藤:違います。お恥ずかしながら政治家になった時も「日本の借金は1000兆円を超えている!」「子供にツケを回すのか!」みたいな、今多くの国民が勘違いしているデマを信じていました。

 積極財政の必要性に気付いたキッカケは、経済学者の中野剛志さんの著書『目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室【基礎知識編】』(ベストセラーズ)です。「なぜ日本経済は低迷しているのか?」「私達が豊かになるためにはどのような政策をすれば良いのか?」について端的かつ明瞭に記されており、内容がスッと入ってきました。同書との出会いが、自民党が推進してきた緊縮財政が日本経済を冷え込ませた原因だと知り、同時に積極財政がいかに必要なのかを理解しました。

毎月10万円給付しても問題ない

――次に政府はどのような政策を講じるべきですか?

須藤:消費税廃止は必須。消費税は消費をする度にお金を政府が吸い上げる馬鹿馬鹿しいシステムです。消費税率が引き上げられれば、国民が消費に回せるお金はどんどん減り、経済成長が停滞・低迷することは必然。

 実際、消費税増税の影響はすさまじく、2019年10月に10%に引き上げた際、GDPは大幅な下落を記録しました。裏を返せば、消費税を廃止すれば、それだけ景気回復に大きな影響を与えます。消費税廃止なくして日本経済の復活はありえません。

 次に一律の現金給付。消費税廃止を実現しても消費に回せるお金を持っていない国民は多く、今日明日の生活さえままならない人も少なくありません。ですので、昨年実施された一律10万円を毎月給付すべきです。現金給付を主張すると「財政赤字が増大して日本が財政破綻するだろ!」といったご指摘をしばしば受けます。

 しかし、日本は自国通貨(円)を発行することができ、財政赤字の額に囚われること自体ナンセンス。財務省の公式ホームページには「日本の財政破綻はありえない」と記されており、全く的外れな意見です。

目からウロコが落ちる-奇跡の経済教室【基礎知識編】

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