『愛の不時着』『梨泰院クラス』を抑えた傑作も。韓国スポーツドラマ3選
『ストーブリーグ』百想芸術大賞作品賞受賞作
バドミントンの次は野球。これぞ「男性もハマる韓国ドラマ」として知られる名作だ。韓国のゴールデングローブ賞と言われる2020年の「百想芸術大賞」では、『愛の不時着』や『梨泰院クラス』を抑えて作品賞(TVドラマ部門)を獲得した(大賞は『椿の花咲く頃』)。
万年最下位の「ドリームズ」は、試合中に味方同士で乱闘を起こしてファンの子どもが泣き出してしまい、ドラフト指名された選手が頭を抱えるほどの泥沼化した弱小球団。もちろん、球団フロントにもやる気は見当たらない。そんなチームに新しいGM(ゼネラルマネージャー)としてやってきたのが、シルム(韓国の相撲)、ホッケー、ハンドボールなど数々のチームを優勝に導いてきた実力者だが、野球経験はゼロという男・スンス。
スンスは就任早々、チームの中心に鎮座するスター選手の放出を計画する。しかし、一筋縄ではいかないのが韓国ドラマだ。怒り狂ったスター選手はチンピラを雇ってダイレクトな暴力でスンスを脅したり、マスコミを操ってトレードを妨害しようしたりとするが……。はたしてスンスの球団改革は成功するのだろうか?
GMが緻密なデータを駆使して弱小球団を立て直すという物語は、ブラッド・ピット主演の映画『マネー・ボール』とそっくり。ドリームズのユニフォームも『マネー・ボール』に登場するアスレチックスと同じカラーリングなので、オマージュが捧げられているのは明らか。
『マネー・ボール』は統計学的な手法を用いて球団を立て直した実話がベースだが、『ストーブリーグ』はさらにビジネス上での熱い戦いが注入されている。なにせ相手は血気盛んな韓国人プロ野球選手や関係者なので、何もかも一筋縄ではいかないのだ。
そんな中、スンスはいつもクールでロジカル。膨大なデータを吟味してチームや球団の弱点を冷静に指摘し、巧みな交渉術、効果的なプレゼンなどを駆使して、さまざまな問題を的確に解決していく姿は、まさしくビジネスパーソンの鑑。長いものに巻かれず、脅しにも屈せず、怒鳴り散らしたりもせず、目的に向かって邁進していく姿がとにかくカッコいい。
韓国では野球ファン、ドラマのみならず、ビジネスパーソンにも幅広く支持された傑作ドラマ。1本30分なのでサクサク観られるのも嬉しい。
【ストーブリーグ】
配信:Amazon Prime Video、U-NEXT、dTV、VideoMarket 他
『愛の公式 11M』天才サッカー少女の11分×10話
最後はサッカー。韓国でサッカーが題材のドラマなら、めちゃくちゃ熱いものになりそうだが、これはアイドルが主演のウェブドラマ。
幼い頃、天才サッカー少女として知られていたが思わぬケガでサッカーを諦めていたヒロインが、イケメンの先輩と出会って情熱を取り戻す……というストーリーなのだが、第1話は3分37秒! 主題歌(登場人物紹介含む)がそのうち1分!
ほかのエピソードも長くて11分で全10話なので、電車での移動時間などにスマホで観るのが最適。こんな韓国ドラマもあるということで、ぜひ。
【愛の公式 11M】
配信:Amazon Prime Video、U-NEXT、hulu、FOD 他
<TEXT/ライター 大山くまお>