大谷凜香21歳、人気モデルから女優の道へ。「新しい環境が怖かった」と葛藤も
テレビの連続ドラマに出たい
――映画に出てくるキャラクターたちみたいに、何かを捨ててまで……みたいなことまで考えましたか?
大谷:今回のパンフレットのインタビューのときだったと思うのですが、「(主人公で新人映画監督の)ジーンみたいに何かを極めたか? 何かひとつのことに熱くなったか?」という質問があって。もちろんあるけれど、この作品を観てからだと比にならないですよね。賭けているものと削っているものが、わたしの人生の場合と違いすぎて、「ありません」と答えちゃいました。
ただ、今後はそうなるべきだと思うし、それくらいのことをする仕事だと思うので、これから頑張るという意味で、このような答え方をしました。
――今後の女優としての目標は何ですか?
大谷:すごく具体的なことで言うと、テレビの連続ドラマに出たいです。いままで何作もの映画や、バラエティーではポケモンの番組を長いことやらせていただいたのですが、ドラマを連続でやらせていただいたことはないので。それは本当に今年や来年とか、近いうちにやりたいです。やらなくてはと思っています。
同世代の人へ「一緒に始めましょう!」
――なりたい自分像はありますか?
大谷:ナタリーに負けないことです(笑)。ナタリーはライバルですね。彼女はキラキラしているし、今回、劇中の『MEISTER』という作品のヒロインに選ばれてからは、見るからに成長していき、作品はニャカデミー賞という賞まで獲っている。負けられんなあと思いますね(笑)。こんなに自分自身の気持ちとリンクする役に出会うことは、めずらしいと思いました。
――やりたい仕事が決まっている人もそうじゃない人もいると思いますが、同世代の人に何か伝えたいことはありますか?
大谷:私もいま走り出したところなので「一緒に始めましょう!」ですかね(笑)。やりたいことや夢、好きなことがあるなら、いますぐ挑戦してほしいです。後で絶対後悔するし、今しなければいつやるの? という話になると思うんです。
スタートが遅れても、できる準備が整ってからスタートしてもまったく問題ないですよね。やりたいことがあってもできない環境の人もいると思う。やりたいことでご飯が食べられる人も、そんなにいないと思うんです。だからとにかく始めよう、と。きっとこの映画は、何かを選択しなくちゃいけないタイミングだったり、分岐点に立ったときに、そっと背中を押してくれる作品になったと思うので、そういう境遇の方にぜひ観てもらいたいです。少しでも背中を押すお手伝いができたらうれしいなと思います。
<取材・文/トキタタカシ>