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「崩れた寿司は自分で握る」フード配達員のヤバすぎる実情に唖然

ビジネス

フードデリバリーの仕事は、トムとジェリー?

「買ったのは排気量50ccのカブ。普通自動車免許しかもってないから50ccにしか乗れないんだよ。二段階右折や法廷速度30kmだの、そんなものを守っていたら配達はできない」と言う大輔さんの実態は、我々の想像の上をいく。

「なぜか警官から違反だと停められることが多くて。だから、私はすぐ逃げるようにしているよ。自分の免許証のほうが大事だから。パトカーや自転車の警官は問題にならない。カブは小回りがきくし、車道を逆走することもできるしね

 問題は白バイなんだよ……。白バイとは7勝3敗。奴らは手強いよ。細い道や一方通行でも本気で追ってくる。だから、私は白バイが向かう方向とは逆向きに歩道を爆走して引き離すんだ! 私は半分以上の確率で白バイには勝っているよ」

 まるで武勇伝のように語る態度には呆れてしまうが、大輔さんは身長180cm以上ある超人ハルクのような男だ。しかし、警察と激しいカーチェイスをする様はまるで、ハタからは決して笑えない「トムとジェリー」のようでもある。

丁寧に運転しても、重力に勝てない

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dreamstime/©LCVA

 フードデリバリーで配達する品は固形の料理だけではなく、スープやドリンクなどの液体物も多い。運転中に蓋が開いてしまうこともあるようだ。「ケチって安っぽい容器を使われると、バイクだから揺れて蓋が開いてしまう。液体を入れるなら容器はちゃんと考えてほしい!」と、苛立ちながら話す大輔さんだが、その対処法を聞いて驚きを隠せなくなった。

「配達中に中身がこぼれることがある。容器が悪い! そんなときは冷静になってこぼれた液体の色を確認するんだ。オーダーを見ればそれがコーラなのかウーロン茶なのか確認できる。あとは自販機かコンビニへ行き、同じものを買えばいい。しかし、メロンソーダやレモンジュースがこぼれたときは苦労したよ。そのときはメロンクリームソーダしか探せなくて、代わりにそれを入れておいた。レモンジュースはレモンスカッシュに入れかえた。大変だったのは高そうなスムージーだね。あれがこぼれたときは最悪だったよ。コンビニでスムージーを買っても額だからね」

 聞かなかったが、容器からこぼれた氷も大輔さんは手づかみで戻しているはずだ。世の中では気づかずに無いことになっていることが、じつは意外に多いのかと考えるようになった。

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