異色の経歴の公務員が進める渋谷区「副業人材」募集。「国際的なスタートアップ都市に」
スタートアップ事業の成長に必要な人材は?
各国ではそういった積極的な取り組みの結果、自分たちの街に投資家、起業家を呼び寄せることができているという。
「実際にシリコンバレーでスタートアップを成功させてイグジットした人が、『ウチの地域、これだけ環境が整っていますよ』と呼ばれ、投資家としてその地域に移住することも多いんです。スタートアップ事業の成長のためには海外の投資家や優秀な起業家、エンジニアが必要です。今回の副業人材募集では、渋谷を彼らを呼べるような環境に整備していきたいという思いもあります」
最後に、田坂氏と渋谷区のスタートアップ事業について、今後の展望を聞いた。
「スタートアップが定着している国は20~30年前から取り組んできた地域がほとんどなので、日本がキャリアの浅さから遅れを取ってしまっているのは仕方がないことかもしれません。しかし、人やお金、ノウハウが集まれば10年で追いつけると信じて事業を進めています。この流れを止めずに渋谷区を『挑戦できる街』に成長させ、世界に羽ばたくスタートアップを生み出していきたいですね」
<取材・文/松嶋三郎(@matsushima36) 撮影/藤井厚年>