職場で「白以外のマスク」はNGか。失敗しないマスクのマナー
カラーとサイズに要注意
「また、マスク選びの最大のポイントは『サイズ感』だと思っています。小さすぎると話しているうちにズレてきて、頻繁にマスクのズレを手で直すことになってしまいます。あまりにもズレを直していると落ち着きのない印象を与えるので、ご自身のサイズに合ったマスク選びをしてください」
香山氏は、ビジネスシーンにおけるマスク着用において、一番大事なのはマスクそのものではないという。
「一番重要なのは、マスクをつけたときの『表情』だと思っています。マスクで自分の口元が隠れていると、つい気が抜けて、自分の表情を意識しない人が増えているように感じます。
マスクの内側で口角が上がっているかどうかは、目元でわかります。目元しか見えないからこそ、マスクで隠れた口元にも意識を持って、口角をキュッと上げましょう。それにより、目元が優しくなり、表情筋も鍛えられ、アンチエイジングにつながります。笑顔は、他人に対しても良い印象を与えられると同時に、自分自身の若さを保つこともできるんですよ」
マスク着用時の「表情」に気をつけよう
またマスクの取り扱い方も、意外と大事であるという。
「何かのきっかけでマスクを外したときには、マスクケースに入れるか、カバンにしまいましょう。外したマスクをむきだしでテーブルの上に置く行為は、衛生上よくないのはもちろんのこと、相手からも不謹慎な印象を持たれてしまい、ルーズな人ともとられてしまいます。どのような場合でも、相手がどう感じるかを意識することが大切です」
マスクはもはや身だしなみのひとつとなってしまった。面倒ではあるが、マスク選びはもちろんのこと、表情や取り扱い方まで気を配ることができれば、1つ上のビジネスマンになれるのではないだろうか。
<取材・文/一ノ瀬聡子>
【香山万由理】
真・善・美を追求した人間教育を主軸としたマナースクールである、一般社団法人ファーストクラスアカデミー【FCA】代表理事。元JAL国際線CAとして、一流マナー・社交術7つの流儀をトータルアドバイスしており、企業研修リピート率97.2%を誇る