伊藤沙莉が親友・松岡茉優と共有するキャリア観「嫌になったらやめよう」
いじめる役が多かった子役時代
――それが今やオファー殺到の人気女優として、今年は出演映画が8本も公開に。しかもそれぞれ役柄がまるで違うという。
伊藤:子役時代は学園もののお仕事がすごく多くて。必ずクラスに1人はいるような役柄が多かったです。デビューが『14か月〜妻が子供に還っていく〜』というドラマで、35歳の女性が薬を飲んだことから子どもへと若返っていくという役柄でした。それがあまりにもぶっとんだ役柄だったからか、それからは反動かのように普通の役柄が多かったですね。
――転機を探していた?
伊藤:自覚はないけれど、転機はあったとは思うんです。役柄的にも人をいじめる役割が多かったので、その時と比べたらニコニコした役柄ができるようになったのは、ある意味、転機だと思います。何よりも制服を脱げたことが一番の成長だったり(笑)。転機やターニングポイントは、常にあるので、それを絶えず繰り返していければいいと思っています。
売れたと感じた瞬間は一度もない
――売れっ子の自覚はあるのですか?
伊藤:売れたと感じた瞬間は一度もないんです。具体的なゴールがわからなくて。お芝居に対しての意見や考えは、ちょっとずつ成長しているような気がします。
――前回のインタビューはコロナ禍前だったと思いますが、今現在、仕事に対する姿勢に変化はありましたか?
伊藤:そんなに変わらないですね。良かったこともあったと思いますが、お仕事はやりたくて発狂しそうでした。休みが要らないタイプです。これはいろいろなところで言っているのですが、「もう寝かしてください!」という状態が夢なんですよね。
たとえば21時までお仕事して、その後、みんなで飲みましょうとなったら、その時間がオフなんです。だからまとまった休日がほしいわけではくて、楽しめる時間がほんの少しあればいいです。