「1律10万円」以外にも。コロナ禍で活用したい、もらえる・借りられるお金
給付と補償の情報のチェックを
このように補償も少しずつ充実してきています。お金のプロである株式会社Co-creating partnerの執行役員で税理士の水村耕史は、申請時のポイントについてこう語ります。
「持続化給付金に関しては、もらえる条件に前年同月比で売上50%以上減少とありますが、2019年に創業した方には“特例措置”が設けられています。前年同月の売上がなかったとしても、前年の月間売上の平均額を50%以上減少している月があれば最大で法人は200万円、個人事業者は100万円が給付を受けることが可能です。
ただし、書類に不備があったり、計算ミスがあったりすると、給付までに時間がかかったりし、場合によっては不受理になることもあるので、受付期間(2020年12月まで)中は焦らずしっかりと要件を確認して申請しましょう」
協力金をめぐって詐欺的な商法も発生
また、水村さんによれば、東京都が打ち出した「感染拡大防止協力金」をめぐってこんなトラブルも報告されているそうです。
「この補償は、東京都内で休業要請に応じた中小企業および個人事業主に、休業協力金として50万円(2事業所以上で休業等に取り組む事業者は100万円)を支給する制度ですが、一部のコンサルティング会社などが『税理士のはんこがないと協力金がもらえない』と嘘をついて、高額なコンサルティングフィー(費用)を取っているようです。もちろん休業協力金の受給に税理士の捺印が必須ということはありません」
5月7日に休業を余儀なくされている人を対象に「みなし失業手当」特例措置の検討、翌5月8日には中小事業者向けの家賃3分の2補助が自民・公明両党で合意されるなど、今後も補償は追加されていく見込みです。
コロナの影響で厳しい生活が続く人も少なくないかと思いますが、必要な情報を適切にキャッチしてこの災厄を乗り越えていきましょう。
<TEXT/菅谷圭祐>