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平凡な自分にイラつく…「ゲイの精神科医」が若者に贈るアドバイス

暮らし

Q. 同期と比べて平凡な自分にイラ立ってしまう

■23歳・男性・公務員■

スマホを見る若者

「両親共に公務員という家庭で育ちました。そんな親の勧めもあって、僕も地元の市役所に就職しました。定時に出社して残業もなく帰宅するという毎日を過ごしているのですが、このままでいいのかと思うことがあります。大学の同期はイケイケなベンチャーに就職した奴もいれば、思い切って起業した奴もいます。彼らの楽しげで充実した近況をFacebookとかで見る度に自分との落差にイラ立ちを覚えてしまうんです」

A. 隣の芝を青く思わないことね

Tomy:本当は毎日コツコツやることが仕事のベースであって大事なことなの。アテクシはこのままでもいいと思うわ。もしも自分なりに単調な毎日を変えたいと思うなら、趣味でも何でもいい、興味があること、楽しそうなことを始めてみたらいい。

 同期がイケイケなベンチャーでって言うけど、アチラはアチラで違う悩みがある。いつ潰れてもおかしくないとか、回す金が足りないとか、プレッシャーだったり不安定なことだっていっぱいあるはずよ。

 それにFacebookなんて所詮は宣伝の場。一見、楽しそうに見えても本当に楽しいかどうかは当人にしかわからないわよ。だって本当に楽しく充実してる人にしてみれば、写真をアップするのも面倒臭く感じるし、特にSNSなんかに興味を持たないんじゃないかしら。

 表面的なところだけ見て物事を判断するのは禁物よ。わざわざFacebookで楽しそうにしてる人ほど、実はそんなに楽しいわけじゃない。そういう視点を持って考えてみて。

Q. 毎日のように会社の飲み会があって疲れる

■ 24歳・男性・会社員 ■

飲み会

「子どもの頃から自己主張が苦手でした。新卒で入った商社は典型的な男社会で、50代の上司は『男とはかくあるべき……』と堂々と公言するほどです。毎日のように飲み会があり、それなりに憂さ晴らしになっていますが、どうしても翌日に疲れが残ってしまって……。このままだといずれ精神的にパンクしてしまいそうです」

A. 自分らしく過ごせる場所を作りましょう

Tomy:会社の飲み会に行くのをやめたらどうかしら。酒の力を借りて騒いでるからそれなりに楽しいと思い込めるけど、実際は疲れが溜まるだけ。別にストレス発散にもなっていない気がするのよね。

 全然仕事と関係ない友達とカフェで漫画読みながらダラダラするとか、自分なりに仕事と一切切り離した時間を作るほうが良い。自分らしく過ごせる場所をちゃんと作ってみることが大切ね。

 あとは、もしも自分の考えを押しつけようとする人が多くて困ってるのなら、聞き流すという手もあるわ。

 でも、ただ聞いてるだけだと「お前、俺の考えわかるだろう」みたいな感じで、イエスマンみたいになってしまうかも。だから聞くに徹するにしても、ある程度しゃべって、ちゃんと自分なりの意見を伝えるようにする。

 そうしたら相手も自分色に染めようとはしないはず。日ごろから相手によって自分のアクションも変えてみることも大切よ。

<取材・文/目黒川みより 撮影/スギゾー。 イラスト/カツヤマケイコ>

フリーペーパーを発行する出版社勤務を経て、現在はWEBデザイン会社にてディレクターとして勤務。お忍びで「心の問題」を扱う執筆活動を続ける

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