新婚夫レンタルから謝罪代行まで「代行サービス」のドラマチックな舞台裏を社長に聞いた
スタッフは全国各地に点在している
――なんか映画のワンシーンみたいですよね。働いているスタッフさんは普通に求人をかけて募集しているんですよね。
石井:そうです。南は沖縄から北は北海道まで。スタッフは全国各地にいて、それぞれ「F」~「SSS」まで能力のランクによって区分けされています。関東圏内の人は研修を受けてもらうこともあるので、その際にコミュニケーション能力だとか、きちんと場の空気を読む力が備わっているのかを見させてもらっています。
まあこういう風変わりな仕事ですから、どうしても「向き不向き」はありますよね。でもみなさん最初から特殊能力があるわけでもなく、普通に社会で働いている方々がほとんどです。なかにはサーカス団に所属しているとか、かなりユニークな経歴の持ち主もいらっしゃいます。
2時間で15万円の報酬が得られることも
――ちなみに報酬はどれくらいですか?
石井:それはケースバイケースですが、案件の難易度によっては高額報酬も得られます。例えば、修羅場にもなりかねない不倫謝罪なんかは、現場で2時間頑張ってもらえたら15万円くらいの報酬をお渡しすることもありますよ。ただし本当に難しいミッションです。
伺う時間帯まで綿密に決めるんです。15時におやつを食べる人が多いと思うので、16時以降なら脳に糖分が行き渡っていて、気持ち的に落ち着いてこっち話を聞いてくれるんじゃないかとか。とにかく相手を絶対に怒らせない高度なテクニックが必要ですし、一筋縄ではいきません。