公務員なのに20代で借金1000万。身の丈に合わない出費が招いた悲劇
増える借金、ついには職場に…
そんな身の丈に合わない出費を重ねた結果、Kさんの借金は膨れ上がり、まだ完済できていなかった奨学金を含めると車を購入してから半年で約1000万円に。しかも悪いことにそんな現状が勤め先にもバレてしまいます。
「職場に消費者金融から何度も私宛に電話がかかってきていたみたいで。最初はシラを切りましたが、上司がその電話に折り返して事態が発覚したようです。一旦は組合からの貸付金で消費者金融からの借金を返済するよう上司から言われたのですが、その貸付金も車や他のことに使ってしまいました。結局お金はないので職場の先輩から借りて毎月生活するみたいな」
その後、上司がKさんの両親に掛け合い職場の先輩への借金はなんとか完済したそうですが、いまだに消費者金融への借金、組合からの貸付金は残っているそうです。
「貸付金については給料から毎月天引きされます。残りの給料から毎月消費者金融へ少しずつ返済をしています。転職してもっと給料が高い会社に行きたいですが、貸付金があるので仕事を辞めることはできません。辛いですね。車を売ってしまえばもう少し楽な生活ができるのですが、どうしても売れなくて……」
今回のKさんのように安定した公務員でも、当然ですが身の丈に合わない出費を繰り返すせば取返しのつかない事態に陥る可能性は充分にあります。好きなものにお金を費やすのは悪いことではありませんが“ほどほどに”が肝要でしょう。
― 特集・借金苦に陥る若者たち ―
<取材・文/郡司 イラスト/パウロタスク(@paultaskart)>
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