オフィス中が地獄の悪臭。いったい何が…夏のスメハラ事件
オフィスに入れないほどのニオイの原因とは?
「そして2つ目は、出社すると社内に異臭がする日がありました。気のせいかと思って、隣の同僚に聞いてみると、同じく嗅いだことのないニオイがすると。そして時間が経つにつれ、段々異臭が無視できないレベルになってきました。『エアコンのダクト内で猫が死んでいるんじゃないか』って言いだす人もいたほど」
さすがに異変を感じた上司が、管理会社を呼びつけて原因を探ってもらいます。しかし、たっぷり時間を掛けて隅々まで探索したにもかかわらず、ネコどころかネズミ1匹見つからない始末。
「やむを得ず鼻をつまみながら、仕事に励み、明日は今まで通りの環境に戻っているのんじゃないかと、各々淡い期待を抱きつつ、帰社しました」
しかし翌日、淡い期待は打ち砕かれます。ニオイは立ち入るのも憚られるレベルにまで達していたのです。
「その場にいた編集部員がザワついていたところに前日休んでいた後輩が出社してきました。騒ぎの理由を知らない彼は呆けた顔をしていましたが、閉じられた扉からほんのり漂うニオイを嗅ぐと、一目散に自らのデスクに向かい、『しまった』と叫びました。異臭の元はシュールストレミング(スウェーデン産の缶詰。世界一臭い食べ物とされる)が膨張して、破裂していたせいだったんです。イベントでもらってきたのを忘れて放置していたみたいで……」
犯人の後輩がどのように現場を後始末したのか、気になりますね。
― 特集・夏のスメハラ恐怖体験 ―
<取材・文/蒲須坂正男 イラスト/デザイア恵利(@desire_eri)>
12