「シックスパッド」のMTG、利益90%減に不正疑惑。社員の口コミから意外な評判も
美容機器などで知られる株式会社MTGが5月10日、2019年9月期の中間決算(2018年10月~2019年3月)を発表した。
純利益は前年同期の37億円から大幅な落ち込みを見せ、5300万円(98.6%減)となった。また、続く同15日には不正会計疑惑が発覚し、窮地に立たされている。
MTGの落ち込み、なぜ?
MTGは、美容機器、医療機器、化粧品当等の企画・開発・製造を主事業としている会社で、2015年にローンチしたトレーニング機器「シックスパッド」が現在のメイン商品のひとつとなっている。
「シックスパッド」のヒットもあり、2018年には東証マザーズに上場。上場時には時価総額が2900億円に達し、ユニコーン企業として注目を集めていた。しかし、上場1年で業績は落ち込みを見せている。
MTGの不振の理由のひとつにシックスパッドと並ぶMTGの主力ブランドである美容ローラー「リファ」の売り上げの落ち込みがあるとされている。決算資料によると、新EC法により「リファ」の韓国および日本での売り上げが大きく減少し、回復の見通しが立たない状態であるという。
不正会計疑惑が追い討ちをかける
続く不正会計疑惑も、「リファ」絡みで浮上した問題となる。
2019年5月14日、代表取締役社長の松下剛氏は、中国の子会社・MTG上海の会計処理について、監査法人から不適切会計の疑いを指摘されていたにもかかわらず、2018年10月から2019年3月期決算を発表していたことを明らかにした。本来は顧客に商品を販売した後に、売上に計上するべき会計処理を商品納入段階で計上していたとされている。
不正会計疑惑を受けてMTGは、第三者委員会を設置。6月上旬に調査報告書を受領するという対応を発表した。