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1億円の契約があわや消滅「オフィスカジュアル」が招いた新入社員の失敗談

学び

 最近では働き方改革の一環としてオフィスカジュアルを導入している企業も増えてきていますが、ラフな格好はNGなどの漠然としたルールしかなく、コーディネートに苦労している人も多いのではないでしょうか。

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 基本としてTPOに合わせる必要があるのですが、それには業界ごとの常識や、会社の雰囲気、扱う商材など、さまざまな要素を理解していなければ見当違いの服装になってしまいます。

 今回は経験が浅く、ビジネスマナーの知識が不足していた若手ビジネスマンが、オフィスカジュアルを独自に解釈してしまったが故に起きた悲劇について紹介します。

ラフじゃなければオフィスカジュアル?

 話を聞いたのは、都内で投資用不動産の営業をしている山根翔太さん(26歳・仮名)。山根さんが勤務している会社ではオフィスカジュアルが奨励されており、社内でスーツを着ている人はほとんどいないそうです。

「そういった環境に新卒として入社したこともあり、入社当初はオフィスカジュアル=ラフ過ぎない私服という解釈をしていました」

 山根さんの会社の営業手法は電話で顧客とのアポイントを取得した後、直接会って商談するというもの。そのため、アポイントが取れない限りは顧客と会うこともないそうです。

「販売物件は平均1億円を超える高価なものである上に、スキルも経験もない当初の自分はアポイントを1件も取れず、入社してから数か月は社内にこもりっきりでした。普段はジーパンとパーカーで仕事をしていたのですが、社外に出る予定もないため、上司に身だしなみを注意されたことはなかったんです」

入社して3か月目で念願の初アポをゲット

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 しかし、入社して3か月目にして、山根さんはついに念願の初アポを獲得できました。

「それが初めての商談だったんで嬉しかったです。すぐに上司に相談したら『まずはひとりで行って学んで来い』と言われ、一通りロールプレイングをした後、単独でお客さんに会いに行くことになりました。商談場所は千葉県のお客さんの自宅で、当日は現地に直行しました」

 服装は山根さんなりに気を遣ってジャケットとジーンズというコーディネートだったそうです。

「お客さんは都内に勤める50代の会社役員で、見るからにデキるビジネスマンでした。迫力があって緊張したんですけど、実際の商談はかなり手ごたえがよかったです。物件の収益性にも満足頂き、再度希望エリアでの物件を精査して提案することになりました」

 初めての商談が上手くいき、次回のアポイントを取得することができたので山根さんもこのまま契約できるのではと考えていました。しかし、後日、お客さんから会社に担当を変えてほしいという旨の連絡が来たそうです。

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