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大林組社員だけじゃない、女子就活生を狙う「セクハラ妖怪」の実態

学び

徐々に関心を集める「ジェンダーハラスメント」とは?

 そしてもうひとつ、セクハラに比べて認知度が低いけれども、徐々に問題視されつつあるのが「ジェンダーハラスメント」です。自称女性に優しい面接官は、「女性だから~」という固定観念のもと、仕事を振り分けている可能性がある点で「ジェンダーハラスメント」にも該当し、二重のハラスメントを行っているのです。

 このようなハラスメントの背景には、現代の時代の流れについていけておらず、ハラスメントを軽視してしまっている残念企業の認知・教育不足が挙げられます。よって、このようなハラスメントを受けた際には、こんな旧式な残念企業であることが入社前にわかってラッキー、くらいに思って選考辞退することをお勧めします。

「当該企業のほかの人事に相談する」という対処法を提案しているサイトも数多くありますが、よほど志望度が高い企業でない限り、そこまで頑張る必要はありません。セクハラを告発するのはまだまだ日本ではハードルがあり、就活生ともなれば、そのハードルはぐんと高くなってしまうのが現実です。

セクハラ企業は「こちらからお断わり!」の意志で

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 もちろん、「セクハラに声を上げるべきだ!」との意見は尊重しますし、声を挙げねば改善できないというのには同意ですが、告発に伴うさまざまなリスク、ストレスを加味すれば、企業に比べて相対的に立場の低い就活生の間にしなければならない理由などありません。

 大切なのは、「セクハラは異常だ」と理解すること。セクハラされるのは自分に非があるからだ、と自分を責めてしまう(!)就活生もいるようですが、自分を責めるなどもってのほか、被害者であるという意識を強く持ちましょう。

 就活生諸君はセクハラを拒否する断固たる意志を持つこと(選考中にその意を表して、さらに不愉快な思いを重ねる必要はない)、そしてそんな旧体制は蹴散らして、「こちらからお断わり!」くらいの勢いで就活を進めてほしいと思います。

 あくまで私個人のお話でしたが、みなさんの就職活動の一助になれば幸いです。

<取材・文/藤井しおり>

地元広島と任侠もの、セーラームーンをこよなく愛するフリーライター。コンサルとの二足のわらじをはく。教育、文学、ジェンダーなどの記事が得意

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