全裸、下ネタ、革靴ビール…いまだ存在する「アルハラ飲み会」
「断れないので行くしかない」
平成も終わるこのご時世にまだこんな飲み会が存在していたことに唖然とした坂田さんですが、その背景についてこのように推察します。
「おそらく、“会社”としての飲み会では、さすがにこんなことにはならないと思うんですよ。でも、実は、私が呼ばれたのは“個人的”な昇進祝いだったんです。
相手企業も特定の部署が集まったのではなく、プロジェクト単位での参加希望者だったようです。まあ、我々は断れないので行くしかないんですが」
部下の不祥事は上司の責任になるため、今の部長陣は全体的に保守的。一気飲みコールや、アルコール強要などにはとても厳しいといわれています。
絶滅危惧種を近くで見ているような感覚
「でも、今の50代後半の中には、当時のめちゃくちゃな飲み会のノリが好きな人がいるんですよね。正式な会社の飲み会では出来ない分、出入り業者やうるさいことを言わない(言えない)社員を“個人的”に呼んで当時の飲み会を再現して楽しんでいるんだと思います」
ただ、さすがにコンプライアンス意識が多少は働くのか、パートナー企業である坂田さんたちへの全裸踊りや革靴ビールの強要はなかったという。
「自分たちが強要されない限りでは、絶滅危惧種を近くで見ているような感覚ですかね。世代交代で、いよいよああいう飲み会はなくなると思いますが…」
― 特集・[飲みハラ]実況中継 Vol.7 ―
<取材・文/珠葉このか イラスト/デザイア恵利>
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