【副業開始時の注意ポイント3選】「騙されたかも!?」20代男性の後悔
副業が一般的となり、XやYouTubeといったSNSでも数多くの募集広告を見かけるようになりました。しかし、SNSを通じた副業は、必ずしもうまくいくとは限らないのが実情です。今回は、「副業で稼いで将来に備えようと初期投資したのに、報酬につながらなかったことがありました。騙された確証がないので、モヤモヤを抱えたままです」と後悔する山本公平さん(仮名・20代)に話を聞きました。
SNSを通じて副業ライターの仕事に挑戦
「普段は、事務員として働く会社員です。もともと文章を書くのが得意だったので、副業ライターとして月5万円ぐらい稼げたらと考えていました。クラウドソーシングへの登録も考えましたが、手数料を取られるのが嫌で断念。SNSの募集に辿り着きました」
DMを通じて応募すると、Web会議システムを利用した説明会も開催しているとのこと。しっかりとした会社でよかったと安心した山本さんは、さっそく説明会を受講します。そして、文章力を試すテストを受けることになりました。
「テストを受けるのは不安でしたが、『サポートがあるので、未経験の人でも大丈夫ですよ』とやさしく言われ、一安心。テストを受けると、『すばらしい文章力』だとほめられました。そして、単価が高い専門的なライティングを勧められたのです」
3万円の資料を購入し、記事を納品するも……
未経験者の場合1文字0.2円~スタートのところ、10倍の1文字2円からスタートできるという魅力的な内容でした。けれどそのためには専門的な知識が必要だと説明され、専門的な知識を集約した資料(データ)の購入について勧められます。
「資料代は3万円。向こうは、『資料を購入すれば稼げるけど、3万円は高いし強制でもないから、1文字0.2~のスタートでもいいと思う』と言います。このときは、自分のことを考えてくれるいい担当者だと感じましたが、いま思えば、反応をうかがっていた感じです」
資料代を購入したいと伝えると、仕事を開始するための登録手数料について説明を受けました。これが、5,000円。手数料と資料代を支払うとデータが届き、いよいよ仕事がスタートします。張り切る山本さんでしたが、記事を書き終えて納品しても承認してもらえません。
「ニュアンスがおかしいとか全体的なバランスが取れていないとかで書き直しを指示され、報酬につながらないのです。最初は自分の力量不足だと反省していましたが、何度提出しても難癖をつけられる。結局1円も支払われないうちに心が折れてしまいました」
単価が安いクラウドソーシングに登録
その後、考えに考えた末にクラウドソーシングに登録。結果、「未経験者だと単価が安いので、報酬面では不満です。ただ、自分が利用しているサイトは事前に先方から仮入金があるので、安心して仕事ができるようになりました」と、山本さんは言います。
「ライティングやデザインなど明確な正解がない仕事の場合、『こちらの思っていたものが納品されなかった』などと言われてしまえばそれまで。手数料の分、報酬は少なくなりますが、初心者の場合はクラウドソーシングを利用するのが安全かもしれません」
そして自身の経験から、「冷静に考えれば、先に何かの料金を支払う必要があったり、きちんとした契約書がなかったりするのはおかしいです。あと、副業を募集している会社がどんな会社なのか、事前にネットで検索したほうがいいと思います」とアドバイスしてくれました。
副業開始時に注意したいポイント3選
・検索をしても該当する会社名が出てこない。もしくは評判がよくない
・先に何かしらの料金を支払う必要がある
・きちんとした契約書がない
<文/山内良子>