平均収入は月3〜5万円!副業のプロに聞く副業する人の実態
給料がなかなか上がらない中、副業をしたいと考える人が増えています。しかし、いざ副業を始めようと思っていても、何から始めたらいいのかわからないという人も少なくないのではないでしょうか。
これまで、副業を探せるマッチングプラットフォームを運営するeito.ct(エイトカラット)代表取締役社長の保科拓也さんに、副業の始め方について、副業の内容や報酬、向いている人などを初級から上級に分けて聞いてきました。今回は、副業をしている人の実態について詳細に迫ります。
小さな子を持つ若い男性が収入を補うために始めるケースが多い
まず、副業をしている人の年齢層や男女比、職業はどのような傾向があるのでしょうか。
「20代から40代の幅広い年齢層が副業に取り組んでいます。興味深いのは、弊社のサービスを利用して副業しているのは男性が多く、70%を占めています。この背景には、男性が家計を支えるために副業を選ぶことが多いことが挙げられます。特に小さな子どもを持つ若いパパが、収入を補うために副業を始めることが多く、家族に話せずに経済的な支援を求める姿が見受けられます。本業の職種はさまざまです。IT系のエンジニアのような人もいれば、営業の人もいらっしゃいます。業種も多様です」
では、どのような副業をしている人が多いのでしょうか。
「アンケートモニターやセルフバックをしている方が多いです。セルフバックは、光回線契約やクレジットカードの申込みを行うことでキャッシュバックを受ける方法です。本業が忙しい会社員でも簡単に取り組むことができ、人気があります」
ちなみに前回、副業の上級編としてライバー活動を紹介しましたが、現在、保科さんの事務所でライバーとして登録している人数は約60名。中でも男性が比較的多く、コツコツと活動を続けているそうです。
平均収入は月3〜5万円だが、収入以外に得られることも
副業に費やす時間帯は、やはり本業の後の時間や週末に行うことが一般的。空いている時間を有効活用して、副業に取り組む人が多いといいます。
副業での収入は、人により異なるものの、平均的な額は月3万円から5万円程度で、お金に困っているというよりは、今の収入よりちょっとプラスしたいという人が多いようです。
「アルバイトやフリーランスの方もいるので年収でいうと、200万円から400万円くらいの方が中心です。特に家族がいると、旅行や特別なイベントに参加するための追加収入を求める傾向があります」
副業を始める動機としては、お金を稼ぎたいということが第一とはいえ、そのほかにも得られるメリットがあるのだとか。
「お金以外にも、副業を通じて新たな人間関係や就業機会が生まれることがあります。例えば、モニター活動を通じて企業と接点を持ち、最終的にはその企業に就職することになった方もいます。副業を継続する期間も人それぞれで、弊社の副業コミュニティが始まったのは2020年ですが、当初から4年以上続けている人もいます。一方で、短期間で辞めることも可能です。入会金や会費などはなく、気軽に参加できるようになっています」
[取材・文/bizSPA!フレッシュ編集部]
[取材協力]
保科拓也・・・株式会社eito.ct(エイトカラット)代表取締役社長。1982年、長野県生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒。新卒で都銀に入行し、その後ベンチャー系人材企業の立ち上げに携わり、27歳のときに営業代行業で独立。現在、株式会社eito.ctほか1社の代表取締役を務める。東京都渋谷区で妻と小学5年生の長男と小学3年生の長女と4人暮らし。座右の銘は「有難う、の反対は、当たり前」。