ライバル会社の美人スタッフにはめられた新人君のLINE失敗談
男性は、多少なりとも女性を前にして鼻の下を伸ばしてしまう傾向があるようです。特に、その相手が好みの女性だったり、とても魅力的だったりしたらもう大変です。今回は、とある場所でライバル会社の女性陣にまんまとはめられてしまった、イケてない男性社員の残念なエピソードを紹介します。
ビーチ試飲会に駆り出された新人3人組
清涼飲料水メーカー勤務の佐久間さん(仮名・24歳)たち新人3人は、毎年恒例となっている海の家での営業に駆り出されました。実はこの業務、佐久間さんの会社では営業成績上位の社員が担う業務となっていて、選抜された佐久間さんたちは結構ヤル気満々で臨んだと言います。
「この仕事は、若者やパリピでごった返す浜辺の海の家で自社製品の試飲やPRがメインなんです。ただ、今年は私たちの他にもう一社美人揃いのライバル会社も参加していて、イケてない男子ばかりの私たちは内心焦っていました」
そんなこんなで、ビーチでの試飲会が始まります。佐久間さんたちは先輩からのレクチャー通りに粛々と業務をこなしていました。すると、ライバル会社の女性が佐久間さんのブースに顔を出して話しかけてきたそうです。
「ライバル会社の女性3人組は初試飲会業務らしくて、いろいろと教えてほしいとお願いされたんです。コンパニオンかと思うほどの美女揃いで、おまけにスポーツブラとショートパンツ、というかなりのお色気なコスチュームだったこともあり、普段あまり女性に縁のない僕たちは、思わず言われるがままにLINEの交換をしてしまいました」
女性陣に頼られてつい手助けしてしまう
しばらくするとその女性から「佐久間さーん、助けてくださいー!ウォーターサーバーの調子が悪くて飲料水が出てこないのですがどうしたらいいですかー??」というようなLINEが入ったと言います。
佐久間さんは思い当たる節を返信しましたが、一向に改善しないようなので少し離れたライバル会社のブースまで様子を見に行くことにしました。幸い、元栓のボルトが外れていなかったことが原因だったので、問題はすぐ解決し、佐久間さんはまた自分のブースに戻り仕事を再開しました。
すると、今度は「佐久間さーん!たびたびすみませーん。ブースの台が傾いていて、重くて運べないので手伝ってもらえませんか??お願いしますーー!」というLINEが入ります。さっきのLINEで女性に頼られることに舞い上がってしまった佐久間さんチームは、変な使命感に駆り立てられ3人で現場へ向かうことに。
「彼女たちのブースに行くと、確かに脚の鉄パイプが折れかかっていたので、そばにあったガムテープで仮補修を行いました。すぐに戻ろうと思ったんですが、お礼にとアイスクリームを差し出してくれたので、食べながらそのまま少し談笑してしまったんです。僕たち3人は恥ずかしながら美女と話す機会があまりなくて、つい…」
自社ブースがえらいことになっていた!
しばらくしてブースへ戻るや否や、佐久間さんたちは驚きの光景を目にします。なんと、備品の椅子はどこかへ持ち去られ、配布用の粗品もほとんどなくなっていたのです。
すぐに辺りを見渡すと、少し離れたところで強面の男性軍団が佐久間さんのブースの椅子に座りながら、おまけにライバル会社の商品を美味しそうに飲んでいたそうです。
「やっと本腰を入れて営業できると思ったのですが、ライバル会社の試飲ブースはツーショットを撮影したりして大盛り上がりなのに、私たちのブースは椅子が略奪され、お客さんもいない閑古鳥状態でした。そこから気合を入れて集客したのですが、イケてない男性3人には誰も見向きもしてくれず…」
佐久間さんたちは全く成果を残せず、試飲サービスを終了することになったそうです。
実は一部始終を見ていた上司
あまりにも多くの試飲用の在庫が残ってしまい、しょうがなく佐久間さんたちは周辺のゴミ集積場に目立たないように分散して廃棄しました。
「業務が終了したら一報を入れろと言われていたんです。みんなでどうしようか散々悩んだのですが、ついLINEで滞りなく終了したと報告してしまったんです」
その後、心身ともに疲れ果てた3人が会社へ戻ろうとした時、部長からLINEが入ります。なんと部長からのLINEにはライバル会社の女性陣と談笑している画像が添付されていたのです。
「いや、もう完全に終わった!と思いました。部長、ビーチまで偵察にきていたんですよ。全部見られていたんです。すぐに部長に電話をかけたのですが、部長は出ませんでした。しょうがなく3人とも落ち込み気分で直帰しました」
週明けの月曜日に、佐久間さんたち3人は案の定部長に呼び出され、こっぴどく叱られたそう。そして課された罰則は、翌週に同じ場所で2倍のサンプリングをやってこい、とのことでした。
<文/ベルクちゃん>
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