「天才てれびくん」から夜の世界に 。月給8万円の底辺ホストが売上No.1になるまで
かつて、教育番組『天才てれびくんMAX』(NHK Eテレ)にメインキャラクターの“てれび戦士”として出演していた異色のホストがいる。歌舞伎町のホストクラブ「TRUMP」で、2021年上半期売上ナンバーワンに輝いたルイさん(25歳・@trump_ruirui)だ。
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本名は齊藤稜駿(りょうま)さん。中学2年生から3年生まで、てれび戦士として活躍した後、大学生のとき、家庭の事情でホストの道へ進んだ。「ホスト=稼げる仕事」と思っていたものの、最初の1~2年はまったく売れず、昼職のアルバイトしている大学生と同じくらいの給料だったという。てれび戦士時代の重圧、父親の死、売れないホスト時代を経て、看板ホストになるまでの彼の人生を聞いた。
母に勧められてオーディションに参加
小学生のときは野球少年だったというルイさん。芸能活動を始めたのは、姉2人の推薦がきっかけだった。
「姉・姉・兄・僕の4人きょうだいなのですが、小学5年生のときに姉2人がおもしろがって僕の履歴書を芸能事務所に送ったらしいんです。その後、事務所に所属することができ、いろいろなオーディションを受けてCMや再現ドラマなどのエキストラをしていました。
でも僕自身、芸能界には全然興味がなくて。オーディションより野球の練習に行きたいとずっと思っていました。母にその気持ちを打ち明けたら、「じゃあこれを最後にしたら」と言われて6年生のときに受けたのが、『天才てれびくんMAX』(NHK教育、現『天才てれびくんhello』)のてれび戦士オーディションです」
ディレクターの鶴の一声で合格
人気タレントの登竜門といえる『天才てれびくん』。ウエンツ瑛士や生田斗真なども、子役時代に出演していたのを知っている人も多いのでは。オーディションにはやはり、ギターを弾けたりダンスを踊れたりなど、本気で芸能界を目指すようなレベルの高い子どもが多く集まっていたという。一方でルイさんは芸能系のレッスンや稽古を一度も受けたことはなく、特技もないままオーディションに臨んだ。
「きっと落ちるだろうと思っていたら、まさかの合格。あとから聞いた話なのですが、あるディレクターさんの『あの子は光るものがある』という鶴の一声で選ばれたようです。運よく選ばれたものの、当時は普通の野球少年だったので、受かったあとが大変でした」