プレゼンの最後に「Tha’s all」だと不自然。英語でのより適切な表現は
感謝の気持ちを伝えたくても、Thank you.しか思い浮かばず、なかなか相手に気持ちが伝えられないという悩みはないでしょうか? 実際、Thank you.にVery much.をつけたとしても、日常会話でよく使われるので、かしこまった表現が思い浮かばないという人も多いと思います。
Thank you.の派生形である、Thank you very much.やThank you so much.は良く耳にします。また、もっとカジュアルなThanks.も親しい友達同士などでは使われますし、メールの末尾に「さようなら」の代わりとして使われることも。気軽に使う、という観点からは非常に良いでしょう。
【第99回】感謝の気持ちを伝える
「感謝する」という意味のThankを文章の一部として使えば、それだけで丁寧さが増します。例えば、I would like to thank you for …と言うと、Thank you for …だけよりもずっと丁寧になります。スピーチの始まりで使われたり、メールの書き出しに使われたりします。
Gratitude(感謝)もよく使われます。名詞ですから、I would like to extend my sincere gratitude for …のように使います。Sincereをつけることで、「心からの感謝」という意味になります。他にも、Heartfeltという形容詞も使われます。Most sincereやMost heartfeltのように、Mostをつけるとより一層の感謝の念が表現できます。
Gratitudeと似た、Appreciationという単語もあります。AppreciateはI appreciate your help.のように動詞で使われることも多くあります。感謝する、という意味です。Thank you forとは違って、For を用いずに、Your helpなど具体的な感謝の対象を続けます。
I would like to extend my sincere appreciation for…のように、名詞としてのAppreciationを使う場合には、Forが必要です。
プレゼンの最後もThank you.
また、Thankful、Grateful、Appreciativeなどの単語もよく使われます。I am thankful for your help.のような表現は丁寧な響きがあります。Grateful forやAppreciative ofも同様です。前述の通り、Mostを使えば、I am most appreciative of your help.のように、一層の丁寧さを伝えることも可能。
ちなみに、プレゼンの最後や、何かの発表をするときの最後に「以上です」というのもThank you.です。「以上です」を直訳してThat’s all.と口にしてしまうケースを耳にしますが、やや不自然な響きがします。「ご静聴ありがとうございました」のイメージで、Thank you.と言うだけでOKです。
このように、感謝を伝える表現のバリエーションを広げられると、いつも同じThank you.ばかりではなく、より自然な表現ができるようになるでしょう、
とは言え、感謝する上で一番大切なのは感謝の気持ち。どれだけ丁寧な表現を使っても、Mostや似たUtmostといった単語を使っても、心がこもっていなければ表現だけの感謝であることは相手に見通されてしまうでしょう。
<TEXT/木内裕也>