ドミノ・ピザが“1枚目から持ち帰り半額”に踏み切ったワケ。執行役員に聞く
新型コロナウイルスの影響で出前館、ウーバーイーツなどのデリバリーフードの需要が高まっている。
デリバリーフードも多様化しているが、さまざまな世代に愛される定番グルメといえば、ピザだろう。ドミノ・ピザ、ピザーラ、ピザハットの御三家が有名だが、全国669の店舗数(2020年6月11日時点)を誇り、デリバリーピザブランドの中でも売上トップを走るのがドミノ・ピザだ。
デリバリー最低注文金額の撤廃や、何枚でも“お持ち帰り半額”など「価格破壊」とも思えるキャンペーンを実施しているが、なぜトップブランドとして君臨できたのか? 株式会社ドミノ・ピザジャパン執行役員である柿内宏之営業部長に話を聞いた。
ドミノ・ピザのスピリッツとは
なぜ店舗数、売上ともに業界No.1にまで成長できたのか? その理由を柿内氏は「ドミノ・ピザ特有のハングリー精神にある」と語る。
「ピザ作りの知識や技術に精通した“ピザメイクマイスター”が、日本の全店舗で3000人ほど在籍し、いつ何時でも美味しいピザを提供できる体制を整えています。これは、ドミノ・ピザ創業者のトーマス・S・モナハンの『良質なピザを作り、お客様に美味しいピザを届ける』というピザ作りの信念(フィロソフィー)に裏付けられたものです」
ピザの美味しさは、具材のトッピングや焼き加減もさることながら、生地によって大きく異なる。理想のピザの品質を保つためにピザメイクマイスターの存在は欠かせないという。
「それだけでなく、ドミノ・ピザジャパン社長のジョシュア・キリムニックは『時間は美味しさの敵だ』と表現しています。2019年にPROJECT 3TEN(プロジェクト・スリーテン)という『注文から持ち帰りまで3分、配達まで10分』を目指すプロジェクトを打ち出しましたが、要はいかに美味しいピザをお客様に食べてもらうかを意識しています」
デリバリー時間を10分台に
ドミノ・ピザは、創業当初より、焼き立てのピザを30分で届けるサービスを徹底し、業界的にも「デリバリーは30分」かかるという認識があった。しかし、ドミノ・ピザは2018年1月18日より「ミッション20ミニッツ」サービスをスタートし、通常の30分配達から10分間も時間を短縮。さらに2020年5月には19.7分での配達を実現。10分台で届くというのは有難い。
「常に、顧客満足の視点に立ってサービスを提供するのは、創業時から変わらないドミノ・ピザの信念です」と、柿内氏は語る。