キッチンカーの料理が「カレーとタコライス」ばかりである理由
巷でよく見かけるフードトラック。「キッチンカー」とも呼ばれ、この頃は都心のオフィスビルなどのランチタイムに見かけることも多くなってきました。
日本最大級のフードトラック・プラットフォーム「TLUNCH(トランチ)」の運営やイベントでのフードトラック運営をサポートする株式会社Mellow。
前回はフードトラック及びモビリティビジネスを取りまく現状について、同社の向剛志さんに聞きましたが、後編となる今回はフードトラックをやる上での苦労話や、売り上げを上げる秘訣などをうかがいました。
40度を超える車内で鉄板焼きを…
――フードトラック運営の1日のスケジュール感はどのようなものなのでしょうか。
向剛志(以下、向):人それぞれで、仕込みを当日の早朝にする人もいれば、前日に仕込まれる方もいます。
営業現場によりますが、よくあるのが、10時半から現地に到着、それから1時間弱を準備に費やして、11時半から14時までを営業時間にあてて、30分かけて片づけて撤収というパターンです。
――現場からよく聞く苦労話などはありますか。
向:夏場は本当に暑くて余裕で気温35度を超える猛暑日が続くので、日中、車の中にいるのは相当堪えると思います。
実際にあった話だと、真夏の暑い中、鉄板焼きの店に予想以上に大勢のお客さんが押し寄せてきました。あまりに急だったので水も飲めず2時間以上ずっと焼き続け、ラストの100食目を焼いたあとバタっと倒れてしまったというのがありました。
あとは雨の日だと売り上げが下がりがちだし、風が強い日だと、看板などのものがすっ飛んでいくこともあります。いずれにしても気候との闘いになってくるのではないでしょうか。
また、お客さんの心理も気候や体感的な寒暖差に左右されます。暑い時期にグラタンを食べたくないけれど、逆に寒くなるときは食べたくなりますよね。その時々のニーズも考慮する必要もありますよね。