帰省時の親戚トークにウンザリ。地元国立大→公務員がそんなに偉いのか
お盆休みに帰省した人も多いでしょう。親戚との久々の再会が楽しみな人もいれば、イヤイヤ会わなければならない人もいるようです……。
都内在住の高野光一さん(仮名・25歳)の祖父母の家には、お盆にたくさんの親戚が集まります。
映画『サマーウォーズ』のように、さぞかし和気あいあいとした空気が流れているのかと思いきや、どうやら現実はそうもいかないようで、毎年帰省の時期になるとちょっぴり憂鬱な気分になるそうです。
数十人の親戚からテンプレ質問地獄
「お盆の時期に母方の実家に顔を出すのは毎年の恒例行事なんです。祖父が長男で一応本家という扱いになるのか、親戚一同が訪れます。祖父が7人兄弟、祖母が10人兄弟で親戚が非常に多いため、小さい頃はお年玉がたくさんもらえて単純に嬉しかったんですが、この歳になってあげる側になると、出費が馬鹿になりませんよ……」
高野さんが毎年憂鬱になる理由はもうひとつ。顔と名前が一致しない数十人の親戚から、テンプレの質問を延々と繰り返されるとか。
「想像しただけでも気が滅入ってきませんか? 1日に何十件もの取材をこなす有名タレントにでもなった気分です。接する上で心がけているのは毎回初めて聞いたようなリアクションをすること。ぞんざいな扱いをして、下手に機嫌を損ねると祖父母にクレームが行くことは目に見えているので」
地元国立大学に進学するのが最高の選択肢?
都心からのアクセスも良く、そこまで辺鄙(へんぴ)な地域というわけではありませんが、どうも故郷愛の強すぎる人が多いらしく……。
「毎回聞かれるのは、どこの大学でどこの会社に勤めているか。大学に関しては東大とか、よほどの高学歴じゃない限り、まず覚えてもらえないんです。なぜかと言うと、この地域は地元国立大に進学するのが最高の選択肢とされていて、親戚たちは、そこのOBかどうか以外の話はあまり興味がないようです。ちなみに僕の妹は、その国立大学に通っているんですが、親戚一同に進路の報告をした際、涙を流して喜ぶ人の姿が……。さすがにそのときは呆れを通り越して少し笑ってしまいました」
仕事に関しても地元第一主義は貫かれているようです。
「ちやほやされるのは公務員で、次いで地元の有力企業。全国的には有名でも、他県で働いている時点で話を流されがちですね。某大手製薬会社に勤める僕の父親は、毎年のようにイチから説明している気が……。温厚な父はその場では嫌な顔ひとつせず振る舞いますが、帰りの車内で何度も深いため息をついています」