データ不正で赤字100億円のKYB。社員のホンネと労働環境は?
ある企業の不正が業界内外に“激震”を与えています。
油圧機器大手のKYB株式会社(以下、KYB)で、少なくとも15年に渡り不正が行われていたことが明らかになりました。
KYBとその子会社、カヤバシステムマシナリーは10月19日に行われた記者会見で、免震・制振オイルダンパーの検査データを改ざんした疑いがあるとして謝罪し、物件名70件を公開しました。
約1000件ものデータ改ざん
免震・制震装置は建築物に設置されていて、地震による揺れを伝わりづらくしたり、吸収したりすることで、建物全体の地震への耐久性をあげる効果があります。今回不正の疑いのある装置は全国で987件、計1万928本にものぼるといいます。
またこれにより、2018年9月中間決済では交換用ダンパーの生産や設置にかかる費用の影響で約100億円の純損失を計上する見通しで(11月5日時点)、純損失が赤字になるのは3年ぶりだといいます。
KYBは、その免震・制震オイルダンパーで国内45%の1位シェアを誇っている企業です。このトップカンパニーが起こした不正は、業界全体にも衝撃を与えました。
そもそもKYBとはどのような企業なのでしょうか?