別れたはずの彼女から届いた無言LINEがホラーだった件
嫉妬と独占欲から恋人を束縛する人がいます。LINEなどのコミュニケーションツールやSNSが発達した今、一分一秒も恋人の行動を把握しなければ気が済まない人も多くいるそうです。今回は束縛彼女から逃れようと試みる男性の話を紹介します。はたして彼女から解放される日はくるのでしょうか。
束縛に耐えきれず別れを告げた
塾講師として働き始めて5年目の光輝さん(仮名・28歳)には付き合って2年の美幸さん(仮名・25歳)という彼女がいました。ただ、最近2人の関係はあまりうまくいっていないようでした。
「束縛っていうか、あの子はとにかく嫉妬深いんですよ。付き合い出した頃はやきもち焼かれるのも嫌ではなかったのですが、あそこまでひどいとね……。とにかくマイナスオーラが強いんですよ。彼女には申し訳ないんですが、正直我慢の限界ですかね」
光輝さんは美幸さんと別れることを決断し、LINEで食事を口実に呼び出したそうです。
「ネットに、彼女と別れる時はあいまいにせず、ハッキリと意思表示することが彼女ため、というような事が書かれていたので、なるほどなと思いその通りにしたんです。ちょっと可哀想な気もしたのですが、食事が終わってから近くの公園を歩いている時にハッキリと告げたんです」
突然彼氏から別れを告げられた美幸さんは、驚いた表情を見せ何も言わずに泣きながら足早に帰って行ったと言います。
平穏な時間は長く続かなかった
「人間って勝手ですよね。出会った頃はあれほどお互いが求め合っていたのに、一つこじれると、それが負担になってどんどん自分の気持ちがマイナス方向になって、挙げ句の果てには逃げ出したくなるなんて。もちろん可哀想だとも思いましたけど、ストレスの方が勝ってました」
その表情にはどこか清々しささえ感じられました。しかし、平穏な時間はそう長くは続かなかったそう。
「でも、やっぱり世の中そんな甘くないですね。それからしばらくして、朝ふとLINEの着信で目が覚めたんです。仕事の連絡かなと思ったら、美幸からだったんです。メッセージはなく、ビルの屋上、駅のホーム、大量の薬など、何かよからぬ事が起こりそうな内容の写真ばかりが添付されていたんです。もう、ほんとうに恐怖しかありません」
それからも、似たようなホラーな写真が定期的に送られてきたと言います。ただ、光輝さんはブロックする勇気がなかったようです。万が一彼女にアクシデントがおきることに恐怖を感じていたからだそうです。
別れるどころか状況は悪化する一方
美幸さんからのメッセージは、その数が徐々に増えていったと言います。
「完全にもう支離滅裂な内容なんです。朝一番に『おはよう!』と、太陽の絵文字入りで送ってきた30分後には『覚えとけ』というような、もう完全に脅迫内容な文章が送られてくるんです。明らかに動悸がして、それから逃れたい一心で偽りのLINEを返すようになりました。例えば、『またいつかゆっくりお茶でも飲もうね!』とか、『ほんとうに反省してるよ、ごめんね』などです」
美幸さんに同調するような返信をすると、しばらくはLINEがストップしたと言います。でも、仕事に集中して間が開いてしまうと、またいつものような脅迫じみたメッセージがきたと言います。
ようやく警察に相談することに
気がつけば、別れを告げる前よりはるかに状況が悪化していることに限界を感じていた光輝さん。もはや自分の力ではどうすることもできず、親友にLINEで相談したのだとか。
「あまりプライベートなことは言いたくなかったのですが、もうどうしようもなく、現状を聞いてもらったんです。そしたら、即答で『すぐに警察に相談しな』でした。親友曰く、既に立派な脅迫罪だと」
その後、親友についてきてもらい最寄りの警察署に行った光輝さん。専門の担当者が親身になって相談に乗ってくれたそうです。
「とりあえず、LINEはブロックせずに既読スルーにしろと言われました。そして万が一直接的な危害が加えられたら通報するようにとも言われました……」
それ以降心休まることはなかったそうですが、今の所問題は発生していないということです。このままフェードアウトすることを望むばかりです。
<文/ベルクちゃん>