普通の子が“ホス狂い”になるまで。恐るべき「ホストの営業力」を解く
細分化する「ホストの彼女」たち
ホストの“彼女”もさまざまだ。
「本カノに対しては、外でデートを重ねるなど恋愛しているスタンスである一方、本命ではない場合は“色カノ”に。その他にも肉体関係目的で付き合う相手は“ヤリカノ”、終電を逃したときなどの家を提供してもらう“家カノ”、売上への貢献はないもののホスト自身がルックスが好みだったりする場合に付き合っている“趣味カノ”など、細部化されていますね」
時間をかけて太客やエースに育て上げることは、“育て”と呼ばれるが、明確な目標設定も大切だ。
「女性たちには、ホストが『シャンパンを入れたらアフターに行こう!』『シャンパンタワーをしてくれたら、熱海1泊旅行』など中距離・長距離のマイルストーンを使い分け、売上達成のための営業をしかける話もよく耳にします」
営業に“夜の街ならでは”のおおらかさが
さぞかし店内では手練手管が使われているのだろう。しかし、実際の空気感は、やや異なると大泉氏は述べる。
「手練手管のベテランもいるかもしれませんが、若いホストは、その場の空気やノリで営業を仕掛けているところも多いようですね。マニュアルにもとづいて『このタイプは●●営業』と緻密に戦略を立てるというよりも、『飲んでいて楽しいけど、別にこの子とセックスしたくない。だからとりあえず“友営”』と言うニュアンスも。
また、短期間で友営が本営になったり、その逆になったり、はたまた喧嘩をして女性が指名するホストの“担当”を変えることも。この流動性も“夜の街ならでは”のおおらかさ、いい意味での適当さですよね」