電通が社員230人を個人事業主化。”独立“する危険とメリット
70歳まで働く時代が到来
現在、国は65歳までの就業を企業に“義務”付けていますが、70歳までが“努力義務”となりました。70歳まで義務となるのは、時間の問題だろうと思われます。年金制度の維持、社会全体の労働者不足を補う上でも70歳くらいまで普通に働く社会が来るという話は以前の記事「20代が年金をもらう頃に起きること」でも書きました。
70歳まで働くと考えた場合、現在30歳の方はあと40年……。筆者は44歳ですが、すでにビジネスマンとしてかなり長い間戦ってきたような気もしますが、それでもまだ20年そこそこで、折り返しすらしていないという状況なのです。
日本の正社員制度は、会社が強大な人事権を持つかわりに解雇されることはなく、雇用が確保される仕組みです。しかし今は第一線でバリバリ働いていても、「勤め先が30年後どうなっているか?」を正確に予想できる人は誰もいないと思います。
10年後はできないことも今ならできるかも
今回の事例はキャリアアップしていくには良い機会だと思います。特に現況を知りつつ、自分のビジネスを進めている場合には、早い段階でこういった制度を上手く使うことをおすすめします。
これは予測であって、断定するものではありませんが、例えば10年後に電通のビジネスモデルが厳しくなり、結果としてリストラが発生する可能性は全くゼロではありません。
筆者は40歳で独立・起業をしましたが、例えば50歳だったら気力や体力は続かなかったと思うわけでして……。もし仮に現在40歳の会社員がこの「新しい働き方」に乗らず、50歳を過ぎてリストラされた場合、その後の生活はどうなるのか考えてみましょう。
収入がガタ落ちしても大丈夫なほど貯蓄があれば良いですが、世代的に住宅ローン、子供の学費などを抱えている人も多いでしょうから、そうもいかないはずです。そのため、ある意味リスクヘッジとして、自分に自信のある人ならば、この案件に乗るのは悪くないと考えます。