10代で中国から来日『バチェロレッテ』の黄皓さんが、三菱商事をやめて起業した理由
社長の仕事は「決断」と「責任」
――会社員からいきなり会社のトップになるって大きな変化がありそうですが……。
黄:社長になって肩書きやまわりからの扱いは変わりましたが、僕自身は何も変わっていません。経営の勉強もしていないし、立ち上げた2社では社長なのに、当初は雑用ばかりしていました(笑)。
結局、社長の仕事って2つしかなくって。決断をすることと、責任を取ることなんです。自分の思考を他人の時間を使って事業展開していかないとならないので、意志を持ってスピーディーな決断をし、何をしてでも責任を取ることを大事にしています。
――これまで事業で何か失敗したことはありますか?
黄:再起不能なほどの大きな失敗はなかったですが、人に悩まされることはありましたね。優秀な部下が入ることで、一時は事業が良くまわるようになりますが、何かでその人が抜けると一気にまわらなくなるというリスクがあります。特にジムの場合は魅力的なパーソナルトレーナーにお客様がつくので、その人がいなくなると大打撃を受ける。なので、誰がやってもまわる事業・組織を常に意識しています。
若者が熱を持てないのは「選択肢の多さのせい」
――20代ビジネスマンのなかには仕事にやる気を出せない人もいると思いますが、黄さんからアドバイスをお願いします!
黄:ゆとり・さとり世代とか言われていますが、世の中がモノで溢れかえっているから、選択肢があり過ぎて、みなさん、どこに熱を持てば良いのか分からないのだと思います。
僕は自分で自分をブーストできるタイプですが、そうではない人も多いと思うので、そんな人には会社や大人側から道を示したり、きっかけを与えたりするべきだと思います。
――黄さんが自分をブーストできるのは、やはりバイタリティがあると言われる中国人の血も関係しているのでしょうか?
黄:そうですね。人口も16億人いて、毎年ウン千万人の子供が産まれていますからね。僕、中国の田舎の出身なのですが、学校でよくある先生からの「この問題分かる人?」という質問に、日本だと分かる人だけ手を上げますよね、でも中国ではクラス全員が肘で、机を思い切りガンガン叩くんです。