「自分の居場所がなくなる!」24歳地下アイドルが入院で感じた恐怖と反省
病気やケガで突然の入院生活となり、日常生活が一変してしまうこともあるかもしれません。そうなってはじめて、自分がいかに恵まれた環境にいたのかを実感することは少なくないようです。
ファンに塩対応だった地下アイドル
女優やアイドルを目指して地方から上京した河合優里さん(仮名・24歳)は、小さな芸能事務所で「地下アイドル」として活動していました。けれど年齢的なこと、そして目指していた女優やアイドルとは違った活動をしていることもあり葛藤する日々を送っていたのです。
「地下アイドルの活動には、それほど真剣になれずにいました。ファンとの距離が近すぎるのも不安でしかなかったので、会場での握手や個別トーク、SNSを通じたやり取りにも嫌悪感を抱いていたんです。このまま地下アイドルで終わってしまうという恐怖も、常にありました」
河合さんが年齢のことで弱音を吐いたときには「年齢なんか関係ない。頑張れ!」と励ましてくれるような一定のファンもいたと言います。そんなファンにも、塩対応。愛想笑いと上辺だけの対応が当たり前だったのだとか。
交通事故で入院。意識不明の状態に
「地下アイドルをしている自分に誇りが持てなかったんです。そんなとき、交通事故に遭って入院することになりました。最初は意識不明で、命も危ない状態だったようです。意識が戻ってコメントやDMを見たら、あたたかいメッセージがたくさん来ていて驚きました」
さかのぼって確認したメッセージでは、ファンが心配してくれている様子が伝わってきて感動します。けれど、意識が戻らず返信できないあいだに、他のアイドルライブに行った様子をSNSにアップした投稿や最近の批判的なコメントを見つけて凹むことに。
「事務所が、事故のことを隠して体調不良と発表したこともあったとは思いますが、最近のDMは『返信くれないとか、やっぱ塩対応だな』とか『塩対応のあんたより、丁寧に対応してくれる子のほうがいいわ。オタクなめんな!』など批判的なものがほとんどでした」